2021/10/17
SUPER FORMULA Rd.6 (Motegi)

半年ぶりに参戦を果たしたタチアナ・カルデロン、意気込みと期待とは裏腹にリタイヤに終わる。


日本には入国できるものの、EUでの活動の日程との兼ね合いで日本政府が設けたコロナ感染拡大防止措置(14日間の自粛隔離)に沿えず、過去3戦を欠場を余儀なくされていたタチアナ・カルデロン。そのままならない状況からようやく解放され、2021年シーズン残り2戦を戦うため入国を果たし、まずもてぎ大会へ出場となった。

「日本に戻って来られたこと、ThreeBond Drago CORSEとの再会、そして12号車のドライビングができることが本当に嬉しい。」と喜ぶタチアナは、満面の笑みを浮かべて舞台となるツインリンクもてぎへ乗り込んだ。

 

 

 

 

 

10月16日 公式予選日

朝のフリー走行(9:10-10:40)は、どんよりとした曇り空(気温19℃、路面温度23℃)のもとでスタートし、終盤細かい霧雨となったが、ドライタイヤのみでセッションを終えることとなった。

ThreeBond Drago CORSEとタチアナ・カルデロンは、今季第2戦鈴鹿(4/24-25)以来の走行、タチアナのもてぎでのドライビングは昨年の開幕戦(2020年8/29-30)遡り、気候条件もまったく違うことから、様々なセッティングを模索しながらのセッションとなった。
そんな中、残り時間でニュータイヤを装着してマシンの仕上がりを確認しようとしていた矢先、タチアナは最終コーナーでコースオフを喫し、18番手(1’32.292)に甘んじた。

そして、プログラムは公式予選へと進んだ。

 

タチアナ・カルデロンは予選1回目Q1のBグループ。13:56からスタートした10分間のセッションは辛うじてドライコンディションのもと行われた。朝のフリー走行でのマシンチェック後、ニュータイヤを装着して出走したタチアナだったが、タイヤのピークをつかむには1ラップ足りないまま、10番手(1’31.780)で終わり、Q2への進出は叶わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

10月17日(日) 決勝日

決勝日のフリー走行(10:50-11:20)は予報通り冷たい雨が降る中、19台のマシンが出走。気温15℃/路面温度17℃と前日よりタイヤが温まりにくい条件となった。
SUPER FORMULAのウェットコンディションでは初めての経験となるタチアナ・カルデロンだったが、本降りとなる路面状況やレインタイヤの感触を確かめながら慎重にドライビングを行った。

その雨も、決勝レーススタート時の14:45までには止み、35ラップにわたるレースの火蓋がきられた。
路面状況はまだウェットだったため、全車レインタイヤでスタート。19番手(エンジン交換によるグリッドダウン)からのスタートをきったタチアナ・カルデロンも果敢にドライビングを続け、14番手までポジションを上げていった。そして、路面が乾き始めた11周目、セーフティーカーが導入された絶好のタイミングでチームはタチアナへピットインを指示。レインタイヤからスリックタイヤへ交換し、そこからの追撃に期待がかかった12号車は再びコースへ戻った。

しかし、なんと17周目に入った2コーナーで、タチアナ・カルデロンは痛恨のスピン!マシンをコントロールできないまま、ガードレールにマシンをヒットさせてしまった。幸いドライバーに怪我はなかったが、自身にとって、SUPER FORMULAでは初めてのクラッシュを喫し、悔しいリタイヤで幕を閉じることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タチアナ・カルデロン
「ふう・・・。なんと言えばいいのか・・・本当にタフでチャレンジングな週末でした。走行時間を最大限に生かせず、日本で初めて完走が果たせなかったレースとなりとても残念です。これからチームと問題点をチェックし、鈴鹿では万全な体制で臨みたいと思います。

 

でも、久しぶりに日本のファンの皆さんの応援を頂いて、とても嬉しく感謝しています。次回、最終戦の鈴鹿では悔いのないレースをお見せしたいと思っています。引き続き、応援をどうぞよろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

Photos by MASARU HIRATA