タイヤパフォーマンスで明暗が分かれた雨の一戦。アンドレ・クートは26位完走に終わる
2019 AUTOBACS SUPER GTは終盤の第7戦「SUGO GT 300km RACE」を迎え、9月21、22日の両日、蔵王の山々を遠くに望むスポーツランドSUGO(宮城県)にて開催された。今大会では、前戦まで課せられたウェイトハンディが半分になるルールが適用され、チャンピオン争いがより激しくなる一戦となった。
(公式入場者数:9/21(土)12,000人、9/22(日)25,100人 大会延べ入場者数 37,100人)
9月21日(土) 公式予選
朝の公式練習(9時00分~10時45分)は、薄曇りの秋空のもと、低い気温(気温32℃ 路面温度42℃)でのセッションとなった。JLOC がエントリーするT-DASH LAMBORGHINI GT3 87号車のアンドレ・クートと高橋翼のペアは、21番手(1分19秒674)でこのセッションを終え、午後の公式予選へと進んだ。
今大会のGT300クラスの予選は、コースの特性を考慮し、前戦終了時点のチームランキングによりQ1をA、Bの2組に分けて行われた。Q2には両組の上位8台、計16台が進出する。87号車は14台で競われるA組に振り分けられた。14時00分から10分間にわたって行われたセッション(気温19℃/路面温度25℃)では、アンドレ・クートがスタリングを握ったが、T-DASH LAMBORGHINI GT3がパフォーマンスにやや欠き、ベストタイムは1分19秒446。10番手にとどまり、Q2への切符を手にすることは叶わなかった。
クートは「十分なサイドグリップ見つけきれず、コーナーの進入でリアが不安定だった」と振り返っている。
9月22日(日) 決勝
決勝日のスポーツランドSUGOには朝から多くのSUPER GTファンが集まり、午前中は曇り空のもと、ピットウォーク、ドライバートークショー、選手紹介など、ファンサービスの時間が和やかに流れた。
しかし、スタート予定時刻の14時00分になると、遂に霧雨が降り始め、81周にわたるレースはセーフティカー先導によるスタートとなった。
霧雨が降る中、GT300クラスのグリッド19番手に位置する87号車のスタートドライバーを務めるのはアンドレ・クート。チームは雨が止んでゆくことに賭け、スリックタイヤを選択。だが、その雨は無情にも徐々に本降りになってゆく。クートを持ってしても、レインタイヤを装着したライバルに対抗するすべはなく、赤いT-DASH LAMBORGHINI GT3は13周目までに最後尾まで後退。
それでもマカオのベテランドライバーは滑りやすい路面と格闘しながら28周まで必死にドライビングを続ける。そして、ピットイン後、87号車のステアリングを引き継いだ高橋翼も、雨量が増える中、粘りの走りでチェッカーフラッグまで走り続けたが、順位を大きく上げることは叶わず、26位で完走するにとどまった。
アンドレ・クート
「今回、私達はタイヤチョイスを誤りました。スタート直後はドライでも行けるか?!と一瞬感じましたが、もう第3コーナーあたりから雨脚が強くなり、その後は厳しいレースとなってしまいました。勝てる時があれば、負ける時もある、それがレースです。もうこの1戦は忘れて、チーム一丸となって最終戦にフォーカスし、最終戦では必ず上位でフィニッシュしたいと思います。最後まで応援をどうぞ宜しくお願いします!」
2019年シーズンの最終戦となるSUPER GT第8戦は、11月2~3日、ツインリンクもてぎにて開催される。