不安定な天候で大荒れのレース。アンドレ・クートはマシントラブルにより痛恨のリタイヤ。
2019 AUTOBACS SUPER GT第6戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」が阿蘇の外輪山に位置するオートポリス(4,674m)にて開催された。
九州では年1回のSUPER GT開催であり、GT500クラス15台とGT300クラス29台の混走による白熱したレースに大勢のGTファンが詰め掛け、波乱の展開となった一戦を堪能した。(公式入場者数:9/7(土)10,010人、9/8(日)17,300人)
前戦の富士大会では、見事な優勝を飾ったJLOC、そしてアンドレ・クートと高橋翼の両ドライバーは、その勢いを維持したままこの第6戦へと挑んだ。
9月7日(土) 公式予選
心配された台風13号は九州の西に逸れたものの、オートポリス上空には黒い雨雲が流れていた。それでも朝の公式練習(8時50分~10時35分 気温25℃/路面温度30℃)はドライコンディションのもとで行われた。JLOCがエントリーするT-DASH LAMBORGHINI GT3 87号車はセッションスタート後わずか4ラップ目にクラッシュを喫し、その修復に時間を要したため、終了間際の3ラップでマシンのチェックをするに留まった。
そして青空が広がり、暑さも戻ってきた14時30分(気温27℃/路面温度35℃)、15分間で行われるGT300クラスの公式予選Q1がスタート。JLOC 87号車にはアンドレ・クートが乗り込み、7周にわたりアタックを試みたが、前戦での優勝によるウエイトハンディ(58kg)、加えて今大会よりランボルギーニ・ウラカンEvoへとアップデートされたT-DASH LAMBORGHINI GT3には新たなBOPが適応されたためタイムアップに苦戦。結局、ベストラップは1分46秒972で25番手に甘んじることとなり、Q2への進出は叶わなかった。
9月8日(日)決勝
朝から秋晴れに恵まれたオートポリス。午前中はファンサービスや選手紹介などのイベントが実施され、12時55分から20分間のウォームアップで最後のマシンチェックが行われた。
スタート予定時刻の14時30分(気温29℃/路面温度36℃)はドライコンディションながら、サーキット上空には黒い雨雲と青空が混在し、予測不可能な天候の中でのレーススタートとなった。
そして、パレードラップ、フォーメーションラップを経て、65周にわたる決勝レースの火蓋が切られた。後方からのスタートとなったJLOC T-DASHLAMBORGINI GT3(87号車)は、ベテランのアンドレ・クートがスタートドライバーを務め、1つポジションを上げてオープニングラップを終える。その直後、GT500の1台がクラッシュし、早くもセーフティカーが導入される波乱の幕開けとなった。
7周目のレース再開から、ペナルティを課され、或いはトラブルに見舞われるライバル勢を尻目に、じわじわと順位を上げるクートは、20周目には19番手まで浮上する。そしてレースが22周目に入る頃、1コーナー付近では大粒の雨が落ちてきた。しかし、全車スリックタイヤのままレースは続行。ところがGT500クラスの先頭集団が33周目に入る頃から、雨がコース全域を濡らし始める。
そして、スリックタイヤのまま13番手につけてドライビングしていたクートだったが、なんと35周目のT12でエンジンがストップしてしまうトラブルに見舞われ、レースを終えることとなった。
アンドレ・クート
「雨にも翻弄される難しいレースでしたが、マシンは悪くなく、じわじわとポジションアップをしてゆきましたが、突然エンジンが止まってしまいました。リスタートを試しても、反応がなくリタイヤとなり・・・何とかポイントを取りたいと思っていただけに本当に残念です。詳しい原因はこれからチームが分析してゆき、次戦までには解決してくれます。気持ちを切り替えてSUGOに臨みたいと思っています。引き続き応援をよろしくお願いします。」
SUPER GT 第7戦は9月21、22日、スポーツランドSUGOを舞台に開催される。