アンドレ・クート、天候に翻弄されながらも11位で完走
2019 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500 km RACE」が5月3~4日、富士スピードウェイにて開催された。
史上初の10連休となったゴールデンウィーク恒例のビックイベントには、多数のSUPER GTファン(予選日・決勝日延べ91,800人)が来場し、GT500クラス15台、GT300クラス29台によるエキサイティングなレースを堪能した。
チームJLOCのアンドレ・クートは高橋翼、藤波清斗の両若手ドライバーとトリオを組み、500km(110周×4,563 m)に及ぶロングディスタンスレースに臨んだ。
5月3日(金) 公式予選
富士山麓は朝から快晴に恵まれ、気温も23℃まで上昇。絶好のレースウィークエンド幕開けとなった。T-DASHランボルギーニGT3(Lamborghini HURACAN GT3、87号車)は公式練習(8時50分~10時35分)ではタイムが伸び悩み、ベストタイムはアンドレ・クートが記録した1分38秒700でGT300クラス26番手に留まった。このためチームは公式予選を前にセッティング変更を決断。そして臨んだ予選1回目となるQ1(14時30分~14時45分、気温22℃/路面温36℃)はベテラン、クートがタイムアタックを担当。しかし、アタック中に他車に接触されるという不運もあり、クートをもってしてもタイムを伸ばすことができず、ベストタイムは1分37秒705で19位。Q2進出は成らなかった。
前日同様、朝から青空が広がり、パドックからも美しい富士山を臨めた富士スピードウェイだったが、レース開始時刻が近づくにつれて雲行きが怪しくなり、スタート直前には遂に雨粒が落ちてきた。このため500㎞のレースはセーフティカー先導でスタートすることになった。
T-DASHランボルギーニGT3(87号車)のスターティングドライバーを務めるアンドレ・クートはレース序盤、GT300クラス19番手につけてポジションをキープする。しかし、徐々に雨脚は強まり、雷も轟き始めたため、12周目にはセーフティカーが導入され、15周目に入った15時04分、赤旗が提示されてレースは中断された。幸いその後、天候が回復したため15時33分にレースが再開。
クートはベテランらしく粘り強いドライビングを続け、33周目に18番手へ。自己ベストタイムを更新しながらじりじりと順位を上げるクートは12番手まで浮上。そして41周を走り終えたところでルーティンのピットイン。スリックタイヤに履き替えたT-DASHランボルギーニGT3には藤波清斗が乗り込み、コースへと復帰した。藤波は32周を力走して予定のピットイン。最後のスティントにタイヤ無交換で臨む高橋翼へとステアリングを託した。ピット作業時間を短縮してコースに復帰した高橋は9番手まで順位を上げるが、終盤にタイヤの磨耗に苦しみ、結局11位でチェッカーフラッグを受けた。
「レース序盤の雨量がもっと少ないと想定してタイヤの内圧を設定したものの、実際には大雨になってペースが上がらず苦しい展開になりました。赤旗中断後は徐々に路面の乾き、タイヤの内圧がマッチして好ペースで走れるようになりましたが、ポイント獲得には至らない残念な結果となりました。でも、私たちには良いデータが揃ってきているので、次戦にはそれを生かせると思っています。引き続き、応援をよろしくお願いします」
SUPER GT 第3戦「SUZUKA GT300km RACE」は5月25~26日、鈴鹿サーキットにて開催される。
Photos by MASARU HIRATA