2017/11/12
SUPER GT Rd.8 Motegi

アンドレア・カルダレッリ、痛恨の接触でチャンピオンの座を逃し、ランキング3位でシリーズを終える。

 

全8戦で争われる2017 AUTOBACS SUPER GTシリーズもいよいよ最終戦「MOTEGI GRAND FINAL」を迎えた。11月11(土)、12日(日)の両日とも秋晴れに恵まれたツインリンクもてぎには、今季シリーズの集大成、そして年間チャンピオン決定の瞬間を見届けようと、多くのSUPER GTファンが集まった。
(公式入場者数:11/11(土) 19,500人、11/12(日)36,000人、延べ55,500人)

 

この大舞台に、LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sと共に乗り込んだシリーズランキング2位(63ポイント、トップと6点差)のアンドレア・カルダレッリ/大嶋和也ペアは、この最終戦での勝負に全力で挑戦した。

 

 

 

 

 

 

 

11月11日(土) 公式予選


曇り空のもとスタートした朝の公式練習(8時45分~10時30分、気温10℃/路面温度12℃)だったが、後半には徐々に秋の青空が広がり、絶好のレース日和となった。
今大会は、第2戦以降から課せられてきたウェイトハンディが適用されず、ゼロにリセットされる1戦。GT500クラス15台、GT300クラス30台の全車が各マシン本来の実力をフルに発揮しての戦いとなる。そんな中、GT500のLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sは大嶋和也、アンドレア・カルダレッリの順でマシンのセッティング、タイヤの確認などを行い、ベストタイム1分38秒009(8番手)を記録してセッションを終えた。

そして、ノックアウト方式による公式予選へとプログラムが進んだ。
GT300クラスのQ1に続き、GT500のQ1(14時20分~14時35分、気温27℃/路面温度29℃)では、アンドレア・カルダレッリがWAKO‘S 4CR LC500を操りアタック。ブレーキのパフォーマンスにやや苦しみながらも、1分37秒795のタイムをマークして7番手となり、Q1を突破した。
そしてQ2(15時05分~15時17分)では、大嶋和也が見事、2番手タイム(1分37秒207)で公式予選を追え、翌日の決勝レースをフロントロゥからスタートすることとなった。


アンドレア・カルダレッリ
「今日の予選はとてもポジティブな結果で、フロントロゥをゲットできたのは良かったですね。我々は敢えて他のブリヂストンユーザーとは異なるコンパウンドのタイヤを選んでいるので、Q1は、やや苦戦しましたが、Q2ではうまくいったので、予選までは良いタイヤ選択だったわけです。そして、明日の決勝で、そのチョイスが功を奏すのか?楽しみにしています。」

 

 

 

 

 

 

11月12日(日) 決勝


決勝日は朝から見事な秋晴れに恵まれ、午後の決勝前には、トークショー、ピットウォーク等々、ファンやスポンサー関係者との交流などにドライバーは忙しくも楽しい時間を過ごした。やがて選手紹介のセレモニー、DTMマシン(3メーカー)のデモ走行、20分間のウォームアップ走行を経て、刻々と決勝スタートへの公式プログラムは進んでいった。

そして13時30分(気温20℃/路面温度24℃)、53周で争われるSUPER GT最終戦の火蓋が切られた!

 

フロントロゥにつけてパレードラップ、フォーメーションラップを進めたLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sの6号車、WAKO’S 4CR LC500を駆るアンドレア・カルダレッリだったが、フォーメーションラップ終了間際のヴィクトリーコーナー(T13)で、前方のポールシッター、23号車(MOTUL AUTECH GT-R)がタイヤを温めるために急ブレーキをかけたため、これを避けきれずに接触!ここで6号車は右フロントにダメージを負ったものの、そのままコースに残ってレースをスタート。

しかし、更に不運は続き、なんと6周目には後方のマシンに追突され、たまらずスピン!アンドレアはコースに復帰したものの、これでWAKO’S 4CR LC500は一気に14番手まで順位を落としてしまう。その後、トラブルやペナルティにより後退したマシンがあったため、アンドレア・カルダレッリは11番手を走行する。

やがて、22周を走り終えたWAKO’Sカラーの6号車は、ピットイン。チームはダメージの応急リペア、タイヤ交換、給油を済ませ、大嶋和也をコースへと送り出した。後半のスティントを13番手でドライビングする大嶋和也。しかし、39周目に接触により後退したマシンを交わして11番手へ。しかし、チェッカーまであと2周というところで、フロントカウルが外れて空を舞い、緊急ピットインを余儀なくされたため、結局13位フィニッシュすることとなった。
この結果、LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sはチームランキング3位(82ポイント)、またアンドレア・カルダレッリ・大嶋和也組はドライバーランキング3位(63ポイント)で2017年のシリーズを締めくくった。

 

 

 

 

アンドレア・カルダレッリ
「レースをする前にレースが終わった・・・本当に残念な日となってしまいました。レギュレーションではスタート手前の2コーナーでは各マシンはサイド・バイ・サイドで隊列を整えスタートラインへ進むことになっていますが、23号車は私にまったくスペースを残さず、私は接触を避けようがありませんでした。
本当にチャンピオンを狙って挑みたかった最終戦がこんなことになり、悔しい限り・・・忘れたい1戦となってしまいました。

 

 

 

 

 

でも、シーズン全体を振り返れば、チームが毎戦速いマシンを用意してくれて、7戦中4戦でポディウムフィニッシュできた良い1年だったといえるでしょう。
今シーズンご支援下さった、TOYOTA/TRD様、スポンサー各社様、そして多くのファンの皆さんに心から感謝しています。本当に有難うございました」

 

Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA