2016/05/04
SUPER GT Rd.2 Fuji

アンドレア・カルダレッリは最後尾スタートから5位、アンドレ・クートも11番手から5位フィニッシュし、共にポイントを獲得!

 

16gt2-Fan2016 AUTOBACS SUPER GT 第2戦「FUJI GT 500km RACE」が5月3日~4日、富士山麓の富士スピードウェイにて開催された。ゴールデンウィーク中のモータースポーツのビックイベントとして、多くの家族連れのGTファンも訪れ、白熱したレース観戦を楽しんだ。

(公式入場者数:5/3(土)35,700人、5/4(日)50,100人)

 

 

 

 

 

5月3日(土) 公式予選

 

16gt2-CAL3朝の公式練習(9時00分~10時50分)は、うす曇りのドライコンディションのもと、GT500クラス15台、GT300クラス29台のマシンが走行した。

LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sのアンドレア・カルダレッリは、チームメイトの大嶋和也と交互にNo. 6 WAKO’S 4CR RC Fをドライビング。1分29秒312のベストタイムを記録し、6番手でセッションを終了した。

また、GAINER のアンドレ・クートは、富田竜一郎と共にGT300クラスのチャンピオンナンバー「0」を冠したGAINER TANAX GT-Rを操りラップを重ねるも、メカニカルトラブルが生じたため、ベストタイムは1分39秒170にとどまり、24番手で走行を終えた。

 

やがてプログラムは公式予選1回目(Q1)へ。

 

16gt2-COU1GT300クラスのQ1(14時30分~14時45分、気温19℃/路面温度27℃)では、富田竜一郎がNo.0 GAINER TANAX GT-Rを駆って果敢なアタックを敢行。ベストタイム1分37秒187を記録して12番手に入り、Q2への進出を決めた。そのQ2(15時15分~15時27分)では、アンドレ・クートがNo. 0 GT-Rのステアリングを握って1分36秒618をマーク。更にポジションを上げて9位で公式予選を終えた。

 

16gt2-COU3

 

 

 

 

 

 

アンドレ・クート

「朝の走行で出た問題点をチームが解決してくれ、9番手という予選結果が残せました。明日は500kmのロングレースなので、トミタと力を合わせて表彰台を狙ってゆきます!」

 

 

 

 

 

 

16gt2-CAL1一方、GT500のQ1(14時50分~15時05分)を任されたLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sのアンドレア・カルダレッリは、ベストタイム1分28秒563で9番手となったが、セッション中にコースオフ(走路外走行)をしたとして当該ラップタイムが抹消となり、決勝レースはスターティンググリッド15番手から追い上げることとなった。

 

アンドレア・カルダレッリ

「残念ながら良い予選とはなりませんでした。パフォーマンスとしては、ベストを尽くし、タイムも上位と僅差でほぼQ1突破に届いていました。明日はGT500クラス最後尾からのスタートですが、長いレースなので諦めていません。追い上げに集中してプッシュしてゆきます!」

 

 

5月4日(日)決勝

 

16gt2-Fuji前夜に低気圧が通過し、富士山麓にも大雨をもたらしたが、朝のフリー走行(8時30分~9時00分)が行われる時点では強い風は残ったものの、富士山も美しい姿をくっきりと現し、コースは徐々に乾き始めていた。

 

このセッションではNo. 6 WAKO‘S 4CR RC Fは2番手タイム(1分30秒891)をマーク。好調さをアピールした。また、No. 0 GAINER TANAX GT-Rは決勝へ向けたマシンチェックを行いながら、GT300クラス17番手となるベストタイム1分40秒060を記録してセッションを終えた。

 

16gt2-start

 

そして、風もおさまり、強い日差しがコース上を照らす快晴のもと、いよいよ決勝レーススタート予定時刻の14時00分を迎えた。気温も22℃(路面温度40℃)まで上昇し、絶好のレース日和の中、GT500クラス15台、GT300クラス29台の総勢44台のマシンがスタート。2回のピットストップを行う500kmレース(4563mX110ラップ)の火蓋が切られた!

 

 

 

 

 

16gt2-CAL8GT500勢のグリッド最後尾からのスタートを余儀なくされたLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sは、まず大嶋和也がファーストスティントを担当。WAKO’S 4CR RC Fを知り尽くしている大嶋は、果敢なドライビングで7周目に14位、18周目に13位、21周目に12位、そして28周目には11位と、着実にポジションを上げて行く。そして、ペースの良い6号車は、ライバル勢よりやや遅い38周を終えたところで1回目のピットイン。燃料補給・タイヤ交換を終えたWAKO’S 4CR RC Fにはアンドレア・カルダレッリが乗り込みコースへと戻った。

 

16gt2-CAL4GT500クラス全15台が1回目のピットストップを終えた時点でのWAKO’S 4CR RC Fの順位は10番手。その後アンドレアは42周目に1台のマシン捕らえて9番手に浮上する。積極的なドライビングで6号車のベストタイムを更新しながらラップを重ねるアンドレアは、56周目の1コーナーで見事なオーバーテイクシーンを見せ、前を行く1台のマシンをかわして8番手へ、更に60周目には7番手へとポジションアップ! しかし、GT500勢が72周目に入ったところで、1台のGT500のマシンがクラッシュ! その処理のためセーフティーカー(SC)が導入される。ここで各チームのピットが慌しくなった。脇阪寿一監督の指揮のもと、LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sはピットロードがオープンとなった翌周の78周でアンドレア・カルダレッリにピットインを指示。2回目のピット作業を終えたWAKO’S 4CR RC Fに大嶋和也が乗り込み、最終スティントへと向かった。その後、上位を走行する1台がペナルティにより後退したため、大嶋が操る6号車は6番手に繰り上がる。そしてレース終盤の109周目、トップのマシンがアクシデントにより戦列を離れたため、No. 6 WAKO’S 4CR RC Fは5番手へ。大嶋は最後までプッシュを緩めずベストを尽くし、その順位でチェッカーフラッグを受けた。この結果、LEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sは6ポイントを獲得した。

 

16gt2-CAL2アンドレア・カルダレッリ

「15番手スタートから5位フィニッシュを果たせたのは、良しとしなければいけませんね。マシンも昨日より大きく改善され、ポイントも取りこぼさなかったのが良かった点です。一方、私たちはピットイン・アウト時間で数秒のロスがあり、それが無ければ表彰台が見えていた、と悔やまれます。次回はこの問題を解消すべく、チームとピットストップについて検証する予定です。今日も多くのファンに応援して頂き、有難うございました!」

 

 

 

 

 

16gt2-COU5一方、GT300のGAINER TANAX GT-Rは富田竜一郎がグリッド5列目からスタートし、見事なドライビングを見せて3周目には8番手、5周目には7番手と順位を上げて行く。そしてGT500クラスが14周目に入ったところで6番手、さらにその6周後には5番手へと着々と順位を上げて行く。そして、30周を終えたところで0号車はクルーの待つピットへ! 給油・タイヤ交換をスピーディーに終えたマシンはアンドレ・クートに託された。

16gt2-COU1そこから怒涛の追い上げを見せるアンドレは、GT300クラス3番手へと浮上していった。そのポジションのまま、60周終了時点で予定通りの2回目のピットインを行い、最後のスティントを富田竜一郎に託した! しかし、運悪く、その直後にSCが導入され、GAINER TANAX GT-Rの順位は6番手へと後退してしまう。それでも富田は91周目に1台のマシンをかわして5番手へと挽回。だがそれ以上のポジションアップは叶わず、GAINER TANAX GT-Rは5位でフィニッシュ。6ポイントを得た。

 

 

 

16gt2-COU4アンドレ・クート

「とてもタフなレースでしたが、トミタと頑張って3位表彰台圏内まで登り詰めました。本当にアンラッキーなことにSC導入のタイミングが悪く、そのチャンスを逃してしまいましたが、昨日の走り出しでトラブルに見舞われた後にここまで来られたのは良かったです。今日は私達の目標には届きませんでしたが、この悔しさをバネに次戦に向けてチーム一丸となって頑張ります。引き続きGAINER TANAX GT-Rの応援をよろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

次戦となるSUPER GT第4戦は、7月23日~24日にスポーツランドSUGOにて開催される。
(尚、予定されていたSUPER GT第3戦オートポリス大会は、平成28年熊本地震の影響を受けて正式に中止となった)

 

Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA