2012/07/29
SUPER GT Rd.4 Sugo

A.カルダレッリ6位入賞! A.クートは12位フィニッシュ

セパン大会から約1ヵ月半のインターバルを経て、7月28-29日、AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」がスポーツランドSUGO(宮城県)にて開催された。その舞台は、高低差が大きく中高速のサーキットで、毎年熱いレースが展開されている。今大会にも土曜9,500人、日曜27,500人のGTファンが訪れ、白熱したレースに魅了された。

SUGOでの表彰台経験もあるベテラン、アンドレ・クートと昨年フォーミュラ・ニッポンでシングルフィニッシュしたルーキー、アンドレア・カルダレッリ。二人のGRMドライバーは、シリーズ中盤のこの1戦でより多くのポイント獲得を目指した。

7月28日(土)、強い夏の日差しが朝から照りつける中、GT500 15台/GT300 25台による公式練習(8:15-10:15)が行われた。LEXUS TEAM KeePer Kraft(35号車)はまずアンドレア・カルダレッリをコースへ送り出し、1’17.018のタイムで12番手。またWedsSport ADVAN SC430(19号車)は荒聖治がセッションをスタート、後半アンドレ・クートがステアリングを握り、1’17.104の14番手で午後の公式予選へと駒を進めた。

そしてGT500クラスの予選1回目(Q1)が13:05-13:20の15分間に渡り行われた。気温36℃(路面温度54℃)の酷暑の中、LEXUS KeePer SC430は国本雄資がアタックし、8番手のタイム(1’16.192)でトップ10台によるスーパーラップ(SL)への権利を獲得。一方、アンドレ・クートが乗り込んだWedsSport ADVAN SC430はマシンのセッティングが決まらず、オーバーステアに苦しみ14位(1’16.788)となった。

そして、15:30から開始されたGT500のSLで、3台目に出走したアンドレア・カルダレッリが渾身のアタックで、ルーキーとは思えない豪快かつ安定した走りを披露。1’15.537の好タイムを叩き出し、その時点のトップに躍り出た。結局アンドレアのタイムを破ったのはQ1上位3位までの車両のみ。LEXUS TEAM KeePer Kraftの予選結果は堂々4位となった。

アンドレア・カルダレッリ
「チームがサーキットに持ち込んだマシンが良く、今朝のセッションで良いセットアップを見つけられ、SLを攻めて行くことが出来ました。あと少し最終セクションのタイムを縮めたかったですね。これから更にセッティングを煮詰めて明日のレースに臨みます。決勝は、スタートポジション以上でフィニッシュをしたいですね!」


5月29日(日)、朝のフリー走行(9:05-9:58)はうす曇とはいえ、日陰でも33℃を越える暑さの中行われた。LEXUS KeePer SC430を操るアンドレア・カルダレッリは3番手タイム(1’16.909)をマーク。また、アンドレ・クートは8番手(1’17.292)でWedsSport ADVAN SC430の最終チェックし、午後の決勝へと進んだ。

山間部のサーキットの天候は変わりやすく、ピットウォーク中(11:45-12:30)に一時、にわか雨が降り、路面を濡らしたが、雨はすぐに上がり、全車がグリッドにつく頃にはドライコンディションに戻り、各車スリックタイヤを装着してスタートを待った。

そして時刻は14:00(気温32℃、路面温度42℃)となり、81ラップに及ぶ決勝レースの火蓋がきられた。SUPER GTデビューから4戦目のアンドレア・カルダレッリは、LEXUS TEAM KeePer Kraftのスタートドライバーとして4番手からローリングスタート。1コーナーで2-3番手だったマシンが絡むアクシデントが発生するのを横目に、カルダレッリは2番手につけてオープニングラップを終え、トップの6号車(ENEOS SUSTINA SC430)にピタリとつけて周回を重ねる。6周目になるとトップグループの前にはGT300クラスの車両が現れ、コース上は大渋滞となる。その中でアンドレアは周回遅れの車両を冷静にラップオーバーテイクしつつ、背後に迫る36号車(PETRONAS TOM’S SAC430)を絶妙のドライビングで抑え、前に出ることを許さない。この2番手争いは20ラップまで続くが、2台がGT300クラスの車両に行く手を阻まれた隙をついて、4番手にいた1号車(S Road REITO MOLA GT-R)が先行。アンドレアは3番手に後退する。さらに31周目の1コーナーで36号車の先行を許し、4番手へ。そして33周目には5番手へとポジションを落としてしまう。そして37周目、アンドレアはチームが待機していたピットへ戻り、35号車のステアリングを国本雄資へ託した。そこから国本は安定したドライビングでレース後半を走りきり、6位でチェッカーフラッグを受けた。この結果、アンドレア・カルダレッリと国本雄資のコンビは5ポイントを獲得した。

アンドレア・カルダレッリ
「とてもタフなレースでした。ペースは悪くなく、2番手につけてレース前半プッシュしていましたが、GT300車両の処理が難しく、また15-16周目あたりからフロントタイヤがきつくなりポジションをキープできず残念でした。でもユージも頑張ってくれて、今季ベストの6位でフィニッシュできたことは良かったです。次戦への課題も見えているので、次の鈴鹿1000kmレース(8月18-19日)が楽しみです。」

LEXUS TEAM WedsSport BANDOHのアンドレ・クートは、7列目からスタートし、12番手につけてレースを進める。8周目に1台を交わして11番手へ。そのポジションでコンスタントな走行を続けたが、34周目のヘヤピンで突然パワーステアリングのトラブルが発生したためピットインし、荒聖治にドライバー交代。荒はコースに戻ったもののステアリングの不具合は解消されず、再び緊急ピットインを余儀なくされた。チームの懸命な修復によりWedsSport ADVAN SC430はレースに復帰したものの、追い上げはかなわず12位に終わった。

アンドレ・クート
「今日はポイント圏内の結果が見えていたレースでしたが、マシンのトラブルが出てしまい残念でした。なかなか思うような展開になりませんが、シリーズ後半での巻き返しを狙って行きます。引き続き、応援をよろしくお願いします。」

Photos by T.Moriyama