2011/09/11
SUPER GT Rd.6 Fuji

アンドレ・クート、足元のトラブルに苦しみ、表彰台を逃す・・・。

9月10日-11日、全8戦で競われる2011 AUTOBACS SUPER GTは第6戦「FUJI GT 250km RACE」を富士スピードウェイで迎えた。シリーズ終盤へ向けての白熱したレースには述べ42,600人のGTファンが集まり、チェッカーフラッグが振り下ろされるまで続いた熾烈なレース展開に釘付けとなった。
LEXUS TEAM KRAFTから出場しているアンドレ・クートは、ホームタウンのマカオから来日。チームメイトの脇阪寿一と共に終盤での巻き返しへ全力で挑んだ。

9月10日、秋晴れのもと、プログラムはまず朝の公式練習(9:15-11:00)からスタート。D’STATION KeePer SC430は今回の予選アタッカーとなる脇阪寿一がマシンをチェック。そしてセッティングを詰め、アンドレ・クートが後半ロングランを担当。ここで35号車は4番手となるタイム(1’35.656)を記録し、予選に向けて手応えを得た。
そしてピットウォークなど、ファンサービスのイベントを経て、いよいよ13:00-13:45の公式予選1回目。まずクートがGT500/GT300の混走セッションにて予選基準タイムをクリアするため5ラップ。これを終え、脇阪にマシンを託す。
GT500のセッションではスーパーラップ(SL)へ進出するためのタイムアタックが繰り広げられ、D’STATION KeePer SC430を操る脇阪は4番手(1’34.874)のタイムをマーク、難なくSLへと駒を進めた。
そのスーパーラップ、7番手に出走する脇阪寿一は、コースに入るようオフィシャルから指示を受けコースインしたものの、先にスーパーラップのアタックに入った6号車(ENEOS SUSTINA SC430)の前方をふさぐことになり、6号車にコースを譲ることを強いられた。この競技役員の手順の問題で、本来のリズムに乗れず、またタイヤを温めきれないというハンディを負うこととなった脇阪だったが、そこはベテランドライバーの力でリカバリー。不本意なSLとなりながらも見事、4番手(1’34.874)となるタイムを記録した。
「僕達にとってこの予選結果はちょっと悔しいですが、LEXUS勢がホームコースでトップ5を独占したことは良かったですね。ともかく、マシンのセットアップもきまっているので、自信をもって明日の決勝は攻めてゆきますよ!」とアンドレは明るい表情でコメントを残した。

翌9月11日(日)、朝のフリー走行(8:20-8:50)は、あいにくの小雨模様。全マシンレインタイヤでの走行となる中、D’STATION KeePer SC430はクートが9周、脇阪が2周のウォームアップを行った。
しかし、その雨もフリー走行が終わるころには止み、徐々に汗ばむほどの残暑の中でのレースとなった。

そして14:00。上空には再び雲が広がったもののコースはドライのまま、気温29℃(路面温度39℃)。GT500の15台に続き、GT300の23台がけたたましい爆音と共に55周先のチェッカーフラッグを目指してローリングスタートをきった。

D’STATION KeePer SC430のスタートドライバーを任されたアンドレ・クートは2列目の好位置から落ちついたスタートを決め、LEXUS勢の中、4番手で序盤のレースを進める。しかし、10周目に後方から迫る36号車(PETRONAS TOM’S SC430)の先行を許して5位へ。そこからクートのペースは上がらず、ずるずるとポジションを落としてしまう。このためクートは規定周回数をこなした19周を終えたところでたまらずピットイン。脇阪寿一に残りのレースを託した。給油、タイヤ交換を済ませたマシンは脇阪の手で14番手から追い上げを図る。35周目に11番手までポジションを戻した寿一の駆るD’STATION KeePer SC430は、終盤リタイヤしたマシンがあったため10位へ。更に53周目に1台のマシンを交わし、9位でレースを終えた。

アンドレ・クート
「リヤ付近のトラブルでポジションダウンを余儀なくされました。マシンの仕上がりも良く、表彰台が見えていたレースだけに本当に悔しいです。これからチームのスタッフとともにその原因を追究し、次戦では絶対に優勝を狙ってゆきます。」

TOPICS:
SUPER GTが推進している骨髄バンクの認知促進活動にアンドレ・クートも積極的に参加している。
9月11日(日)は、日本赤十字の献血車によるドナー登録会が富士スピードウェイにて行われ、アンドレも骨髄ドナーを募るキャンペーンを呼びかけた。

Photos by T.Moriyama&GRM