2011/06/19
SUPER GT Rd.3 Sepang

アンドレ・クート、ピット作業でのロスタイムで10位に甘んじる

2011 AUTOBACS SUPER GT 第3戦 “SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA”がセパン・インターナショナル・サーキット(全長5.542 km)にて行われた。日本から約7時間のフライト、赤道に近いマレーシア、クアラランプール空港に隣接するこのサーキットでは、F1やMoto GPなどが開催されている。しかし、トロピカルな気候はその気温・湿度ともに高く、ドライバーやマシンには厳しい環境。突然のスコールにより波乱のレースとなることもある。

GRMドライバーのアンドレ・クートはマカオより現地入りし、LEXUS TEAM KRAFTのメンバーと合流。シリーズ後半へ良い流れを作るための重要な第3戦目を好成績で終えることを目指し、2日間に渡る戦いに臨んだ。

6月18日(土)、朝10:00-11:45にわたり公式練習が行われ、アンドレ・クートはチームメイト脇阪寿一とD’STATION KeePer SC430のセッティングを煮詰めて10番手タイム(1’59.299)でセッションを終えた。 そして14:15-15:05(晴れ、35℃/路面温度46℃)、公式予選1回目が行われた。まずGT500クラス 15台とGT300クラス 19台の混走にてLEXUS TEAM KRAFTでは脇阪が予選基準タイムをクリアーした後、今回予選アタックを担当するクートがコースイン。1’59.441の9番手タイムでGT500のみのセッション(10分間)へと進んだ。ここでアンドレは1’58.313にタイムを更新し10番手でスーパーラップ(SL)進出を果たした。

GT300のSLに続き、西日がまだ強い17:12(気温32℃/路面温度43℃)、GT500のSLのトップバッター、アンドレ・クートが35号車を操りセッションを開始。タイヤをウォームアップさせライトオン!計測1周のアタックで1’57.948をマークした。しかし、ライバル勢も次々にタイムを縮め、D’STATION KeePer SC430は翌日の決勝レースを10番手からスタートすることとなった。

アンドレ・クート
「マシンは1戦ごとに良くなり、今日SLへの進出も叶いました。決勝には強いタイヤで望みますし、マシンも仕上がっているので明日のレースが楽しみです。」


翌19日(日)、朝のフリー走行も引き続きドライコンディション(気温32℃/路面温度37℃)で行われ、脇阪/クート組のD’STATION KeePer SC430は3番手となる1’59.587をマークし、好調のうちに決勝への準備を整えた。
今大会の決勝は気温のピークが過ぎる16:00からのスタート。しかしまだ気温は34℃/路面温度43℃と高く、46周に及ぶレースはドライバー、ピット作業を行うチームクルーにとっても過酷な1戦。
そしてフォーメーションラップを経ていよいよSUPER GT第3戦の火蓋がきられた。

5列目からのスタートを任されたアンドレ・クートは、序盤10番手を走行。7周目には6番手のマシンがスピンアウトしたため9番手へ。そして10周目に前方の39号車(DENSO SARD SC430)を交わして8番手に浮上。ペースの上がらない5番手のマシン(24号車ADVAN KONDO GT-R)に蓋をされ、数珠つなぎとなった隊列の中でD’STATION KeePer SC430を操るクートは我慢のドライビングを強いられる。抜きどころが少ないセパンサーキットでのその攻防は6周に及んだ。17周目にようやく24号車がピットインしたことで、再びペースを取り戻した5番手以下のマシンの中で35号車は7番手でレースを進める。17周を過ぎる頃になるとGT500の各マシンが次々とピットイン(給油・タイヤ交換、ドライバー交代)を行う中、LEXUS TEAM KRAFTのアンドレ・クートはコースに留まり、予定通り25周を走行してピットイン。しかし、何とここで給油に手間取り痛恨のタイムロス!ステアリングを受け継いだ脇阪は、最後尾からレース後半を追い上げることとなった。しかし、そこからベテラン脇阪の渾身の追い上げで、D’STATION KeePer SC430は終盤には10番手までポジションを戻し、その順位でチェッカーを受けた。

アンドレ・クート
「マシンも良くなり競争力がついてきました。僕もジュイチもベストを尽くしました。ピットストップでの給油トラブルが無ければトップ6以内でレースは終えられたと思います。次のSUGO(7月30-31日)ではチーム一丸となって優勝を狙ってゆきますので、応援をよろしくお願いします!」

Photos by T.Moriyama