2008/07/13
Formula NIPPON Rd.5 Suzuka

初の2レース制、L.デュバルは6位、そして2位表彰台へ!

全8戦で争われる全日本選手権フォーミュラ・ニッポン。その折り返しとなる第5戦が7月12日(土)、13日(日)、鈴鹿サーキットにて開催された。同サーキットでの開催は今季2回目だが、今大会ではフォーミュラ・ニッポン初の決勝2レース制が採用され、更に第2レースのスターティンググリッドは、第1レース結果の上位8位のリバースグリッドとなるという、新しい試みが実施されることとなった。

前回の岡山大会で見事優勝を飾ったGRM所属のロイック・デュバルは、10日間の休暇をとり、心身共にリフレッシュさせて鈴鹿へと戻ってきた。

7月12日(土)、翌日の第1レースのスターティンググリッドを決める公式予選が通常のノックアウト方式で行われた。当日の鈴鹿サーキット上空は、梅雨明けを思わせるような青空が広がり、気温は朝から既に33℃(路面温度44℃)、午後には37℃(路面温度55℃)にまで上昇する猛暑日となった。
PIAA NAKAJIMA 31号車のロイック・デュバルは朝のフリー走行で3番手(1’44.005)と好調な滑り出しを見せ、1回目(20分間)のQ1では6番手のタイム(1’44.117)をマークし、Q2へと進出した。ところがトップ8位が確定されるそのQ2(10分間)では、タイムの更新に至らず、9位(1’44.203)に甘んじ、Q1への進出はかなわなかった。

ロイック・デュバル「朝は大きな問題がなかったマシンのバランスが、午後の予選セッションではアンダー/オーバーになってしまいました。路面の変化に(セッティングが)アジャストできませんでしたね・・・・。Q1への進出が出来ず残念でしたが、レース本番は明日。気持ちを切り替えて明日は全力でいきますよ!」

翌13日(日)も鈴鹿は真夏日となり、朝のウォームアップから強い日差しがサーキットに降り注いだ。
気温が34℃(路面温度47℃)まで上昇した13:00、まず“レース1”と称され、30周(180km)で戦われる1回目の決勝がスタートした。9番手からスタートしたPIAAカラーのロイック・デュバルは、前でやりあうマシンをうまく交わしてオープニングラップでポジションをひとつアップ。そして1台のマシンがトラブルで戦列を離れたため、5周目には7番手へと浮上した。そして、その直後からロイックは前方の20号車(平手晃平選手)と6番手争いを展開。しかし、そのバトルでのポジションアップはかなわず、そのままのオーダーでレース中盤へと向かった。

その後、14周目に上位を走るマシンがトラブルでピットインしたため、31号車は6位へと更に順位を上げる。しかしその後は大きな順位の変化がないままレースが進展。ピットストップがないため、各ドライバーともタイヤの磨耗を考えながらの走行を強いられているためだ。結局、ロイックはそのまま6位でフィニッシュ。3ポイントを獲得した。

ロイック・デュバル「こんなに暑さが厳しいレースは初めてでした。平手選手とのバトルは数周続けましたが、2回目のレースを考慮し、アクシデントのリスクを避け、またこの酷暑の中での体力温存も考えて無理はしませんでした。その結果、6位でこのレースを終え、次のレースにつなげられたことは良かったです。」

そして時刻は16:00。気温は32℃と若干下がったものの、路面温度は47℃と高いまま。コースのアスファルトからの照り返しが厳しい中、20周(120km)の超スプリント“レース2”がスタートした。PIAA NAKAJIAM 31号車のロイック・デュバルはリバースグリッド制により3番手グリッドにつけ、そこから好スタートを決めた。しかし、その直後、後方で4台のマシンがからむ多重クラッシュが発生! レースはセーフティーカー(SC)が導入され、ロイックは3番手でSC周回を継続することとなった。

4周目にレースがローリングスタートによって再開された後、ロイックは3番手のポジションをキープし、全開でラップを刻んで行く。やがて14周目、トップの7号車(本山哲選手)を2番手の20号車(平手晃平選手)がパスすると、ロイックもそれに続いてシケイン手前で一気に7号車をパス。2番手に浮上した。その後、果敢な走りで20号車を追うロイックだっが、残り周回でこれを攻略することはかなわず、2位でチェッカーフラッグを受け、4ポイントを加算した。

ロイック・デュバル 「今回のスタートは1回目よりも良かったですし、本山選手ともフェアなバトルからパッシングをしてポジションを上げることができたので、内容は悪くないレースでした。勿論、3大会連続の表彰台はとてもハッピーなことですが、今日の表彰台はレギュレーション(リバースグリッド)によるアドバンテージがあったから。この週末全体を振り返ると、マシンのパフォーマンスは自分の納得の行くものではなかったし、予選結果も悪かったので、これからもより良いセッティングを見つけるよう頑張っていきたいと思います。これからも応援をどうぞ宜しくお願いします。」

次回のフォーミュラ・ニッポン第6戦は8月9~10日ツインリンクもてぎにて開催される。

Photos by T.Moriyama