L.デュバル5位入賞、
A.クート粘りの走りで14位フィニッシュ
SUPER GT 開幕戦では、今季デビューしたNISSAN GT-R勢の速さが際立ったたが、TOYOTAのアンドレ・クート、HONDAのロイック・デュバルはその巻き返しを図るべく、岡山県美作(みまさか)市の岡山国際サーキット(全長3,703km)へ乗り込んだ。テクニカルコースで知られるこのサーキットは、ドライバーにとってもタフなコースであると同時に、迫力あるバトルを間近に観戦できるポイントが多い、ファンにはたまらないコースでもある。
4月12日(土)、10:00より20分間行われたGT300クラスの1回目予選に続き、10:20からは16台のGT500マシンによる1回目予選となった。GRMの二人のドライバーは共に予選アタックドライバーとして20分のセッションで最速タイムを目指しチャージをかける。
白と赤のマシン、DENSO DUNLOP SARD SC430(39号車)のアンドレは、マシンとタイヤのマッチングを探る中、前日の公式練習からアンダーステア、リアの安定性不足などの問題を抱えており、100%満足の行くアタックはできず、15番手(1’25.570)のタイムにとどまった。この結果、翌日の決勝をその順位グリッドからスタートすることとなった。
アンドレ・クート「昨日より少しずつ良くなっていますが、まだドライビングが難しいマシンです。明日は厳しいレースになると思いますが、タカギ(高木虎之介選手)と力を合わせて頑張ります。」
もう一人のGRMドライバー、EPSON NSX(32号車)のロイック・デュバルは、大きなトラブルもなく1回目の予選を8位(1’24.151)で終え、TOP10台で競われるスーパーラップ(SL)進出を決めた。SLでは自己タイム更新には至らなかった(1’24.651)ものの、落ち着いたドライビング、ポジションキープとなった。
ロイック・デュバル
「今日はアンダー・オーバーの傾向があり、決して楽な予選ではありませんでしたが、2006年以降毎戦SLへ進出しているレコードを更新できたので良かったです(笑)。明日のレース?僕達は雨の方が嬉しいね・・・」
4月13日(日)、決勝スタート時間の14:00、予報では雨の可能性もあったがうす曇のドライコンディションで「OKAYAMA GT 300km RACE」の火蓋が切られた。32号車のスターティングドライバーを担ったロイック・デュバルは4列目、39号車は高木虎之介選手が8列目から82周に及ぶ決勝レースをスタートした。
序盤、ロイックが操るEPSON NSXはタイムが伸び悩むものの8番手をキープして力走。しかし、26周目に36号車(PETRONAS TOM’S SC430)、更に次のラップには17号車(REAL NSX)にかわされポジションを落としてしまう。それでも、そこから我慢の走りを続け、48周目に5番手でチームメイト平中克幸選手へマシンを託した。その後、平中選手は1台のマシンをパスし4位へ!しかし、終盤後方のマシンにかわされ再び5位を走行、その順位でチェッカーを受けた。
ロイック・デュバル「序盤はコーナー入り口でオーバーステアー気味で、ブレーキングでもフロントのグリップがやや弱く、まごついている間に2台にパスされてしまいました。でも中盤からはマシンのバランスが良くなり、数台抜き返してポジションを挽回することができました。今日のレースを振り返ると、目標の表彰台に届くにはマシンのパフォーマンスが少々足りなかったですが、僕達はベストを尽くしたと思います。次戦ではもっと大量ポイント獲得を目指し、ガンバリマス!」
一方、39号車のDENSO DUNLOP SARD SC43は序盤からペースを上げられず、タイヤに違和感を訴えた高木選手は20周目に緊急ピットイン。この予定外のピットワークにより優勝争いのチャンスは遠ざかってしまったが、48周目にマシンを引き継いだアンドレも粘り強いドライビングで周回を重ね、14位で完走を果たした。
アンドレ・クート「僕達にとっては厳しいレースとなりました。2回のピットインにより上位でレースを戦うことはできませんでしたが、ともかく完走してより多くのデータを集めることに専念して走りました。この貴重なデータを次戦に生かして行きたいと思います。」
次回のSUPER GT 第3戦は5月3-4日富士スピードウェイ(静岡県)にて開催される。