A.カルダレッリは6位、A..クートは10位で2013 SUPER GTシーズンを締めくくる。
2013年AUTOBACS SUPER GTのシリーズを締めくくる第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」が11月2日~3日、ツインリンクもてぎにて開催された。この最終戦では、成績に応じて科せられてきたウェイトハンディがゼロにリセットされ、各マシンの本領が発揮されるレース。また今年度のチャンピオンがかかる1戦でもある。また、来年度はGT500クラスの車両規定が一新されるため、現行マシンが走るのは今年が最後。その勇姿を見ようと、多くのファンがつめかけた。(公式入場者数:11月2日: 14,500人、11月3日: 30,000人)
11月2日(土)公式予選
曇り空のもと、9時00分から11時00分までの2時間に渡る公式練習が行われ、LEXUS TEAM KeePer TOM’S(37号車)は伊藤大輔、アンドレア・カルダレッリの順でマシンのセットアップとチェックを進め、6番手のタイム(1’42.386)を記録してセッションを終了した。
一方、LEXUS TEAM WedsSport BANDOH(19号車)は、荒聖治が前半のセッションを担当。次いでアンドレ・クートがドライビングをスタートしたが、わずか8ラップで駆動系のトラブルに見舞われ、マシンをコースサイドに止めてセッション途中で終了せざるを得なかった。ベストタイムは12番手(1’42.808)で公式練習を終え、午後の公式予選へと向った。
そして、GT300クラスの1回目の予選(Q1)に続き、14時19分から15分間に渡りGT500クラスのQ1が行われた。
37号車KeePer TOM’S SC430を操るのは、ベテランの伊藤大輔。15台のマシンで競い合われるセッションで8番手(1’42.305)をマークし、Q2への進出をきめた。
そして、15時05分から8台のマシンによるQ2を担当したアンドレア・カルダレッリは、1’42.323のタイムで1ポジションを上げ、7番手で予選を終えた。
アンドレア・カルダレッリ
「フリー走行からセッティングを少し変え、Q2まで進み、そこで1ポジションは上げました。でも、ポールポジションのタイム(1’41.367)とは約1秒の大きなギャップがあり、今晩中にその原因と対策を立て明日の決勝に挑みます」
一方、アンドレ・クートがアタックをした19号車WedsSport ADVAN SC430は12番手(1’42.558)に甘んじ、Top8台によるQ2へ進むことは叶わなかった。
アンドレ・クート
「今朝のフリー走行でアンダーステアが酷かったので、それを大きく修正してマシンはずっとドライビングしやすくなりました。明日の決勝に向けてセッティングが良い方向なので、さらに煮詰めてレースに臨みます」
11月3日(日)決勝
前日より天候は回復。朝のフリー走行(8時50分~9時20分)開始時点では、やや霧がかかっていたが、走行には問題なく、決勝に向けた最後のマシン調整を行い、19号車の荒/クート組はトップタイム(1’43.681)をマーク。37号車の伊藤/カルダレッリは7番手(1’44.557)でセッションを終えた。
そして、薄日がさす穏やかな陽気(気温20℃/路面温度26℃)となった13時30分、53周にわたる今年最後の決戦の火蓋がきられた。
LEXUS TEAM KeePer TOM’Sはアンドレア・カルダレッリが7番手からスタートするが、オープニングラップで9番手に、そして6周目には同チーム36号車の先行を許して10番手に就けてレースを進める。そして19周を終えたところでピットインし、タイヤ交換、燃料補給を済ませて伊藤大輔にドライバーチェンジ。伊藤も渾身の走りでじわじわとポジションを回復し、26周目8番手、31周目に7番手に順位を上げる。そして終盤の48周目には6番手へと浮上し、そのままチェッカーフラッグを受けた。
「スタートでは1台のマシンからハードなブロックを受け、また固めのタイヤをチョイスしたため、2~3ラップにわたってタイヤが温まらず、後退を余儀なくされました。自分のスティント終盤のペースは悪くありませんでしたが、思い通りのレースが出来ず残念でした・・・。でも、ダイスケは違うタイプのタイヤでプッシュし、6位まで頑張ってくれました。
でも今日のレースは6号車(ENEOS SUSTINA SC430)が優勝、シリーズもLEXUSが制したのでLEXUSファミリーの一員としては良かったです。2013年、私達を応援してくれたファンの皆さんに心から感謝しています。有難うございました!」
LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、今回でSUPER GTシリーズの100回戦を祝された荒聖治が最初のスティントを担当。6列目からスタートした荒だったが、オープニングラップで最後尾まで順位を落とし、序盤そのポジションからの追い上げを試みる。そして18周終えたところで早めのピットイン、アンドレ・クートへとステアリングを託した。クートはハイペースな走りで23周目に前を行くマシンを交わして12位へ浮上!しかし、何と次の周のストレートで前方のマシンを避けきれず接触。ドライビングスルーペナルティを科せられ、14位へと後退してしまう。しかし、上位グループに接触やトラブルが出たマシンがあったため50周目には10位までポジションアップ。ポイント圏内でフィニッシュし、2013年のシリーズ戦を終えた。
「タフなレースでした。(ルールによって)予選のタイヤでスタートしたセイジでしたが、レースではペースを維持することや、予定のピットインまで走行を続けることが難しく、早めのピットインが必要となりました。私のスティントはハードタイヤだったので、良いペースでレースを続けることができ、マシンも安定していて何台かオーバーテイクすることが出来ました。その結果、10位でレースを終えて良かったと思います。今シーズンも多くの応援をいただきありがとうございました。またFuji Sprint Cup(11月23-24日)でお目にかかりましょう!」
尚、この最終戦の結果により2013年SUPER GT GT500クラスのチャンピオンはZENT CERUMO SC430(38号車)に決定した。
Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA