2013/10/06
SUPER GT Rd.7 Autopolis

天候に翻弄された週末、A.カルダレッリは9位、A.クートは13位フィニッシュ。

 

13gt7-COU102013 AUTOBACS SUPER GTのシリーズも残すところあと2戦となった。第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300km」の舞台は阿蘇のオートポリス。中高速コーナーの連続と大きな高低差が特徴のこのサーキットは、タイヤマネージメントの難しさでも知られている。加えて、阿蘇の外輪山に位置し、気象条件も変わりやすい。今回も波乱に満ちたレースの週末となった。13gt7-CAL06

 

(観客数:10/5(土)11,600人、10/6(日)22,100人)

 

 

 

 

 

 

 

10月5日(土)公式予選

 

13gt7-CAL019時00分から2時間の予定で開始された公式練習は、あいにくの霧、雨、そしてやや強い風という厳しいコンディションの中でのセッションとなった。開始後15分ほど経過すると雨脚が強まり、走行を見合わせてピットに待機するチームが続出する。さらにセッション開始から48分、濃霧のため赤旗が提示されて走行は中断。13gt7-COU09各チームは天候の回復を待ったが、残念ながらセッションはそのまま終了することとなった。そして雨と霧はその後も続き、午後2時から予定されていた公式予選は翌朝へと持ち越される異例のスケジュールとなった。

 

 

こうして、アンドレ・クート、アンドレア・カルダレッリの両GRMドライバーは一度もマシンに乗り込むことなく長い一日を終えた。

 

10月6日(日)公式予選(振り替え)、決勝

 

13gt7-CAL05朝9時00分よりGT300、GT500の順にそれぞれ25分間の公式予選が行われた。どのチームも前日はほとんど走行しておらず、まさにぶっつけ本番の予選となった。通常の予選では各チームとも2名のドライバーどちらも出走しなければならないが、今回は1名のみのドライバーでも良いとする特例措置がとられた。また、タイヤに関しても2セットのマーキングタイヤが使用でき、そのうち抽選で選ばれた1セットがレースのスタートタイヤとなるという変則的なルールが採用された。

 

9時25分、強風で雲の流れが速く、時折細かい霧雨が降るダンプコンディションのもと、GT500クラス 15台による予選がスタートした。

LEXUS TEAM KeePer TOM’Sの37号車は伊藤大輔が予選を担当。25分間のセッションでアタックした伊藤は7番手となるタイム(1’38.573)をマークして予選を終えた。
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一方、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、昨年このサーキットで見事ポールポジションを決めたアンドレ・クートを予選に送り出した。しかし、ハイスピードコーナーでの大きなアンダーステアに悩まされてタイムが伸びず、19号車は14番手(1’39.893)のポジションに甘んじた。

 

 

 

 

 

 

 

13gt7-CAL00やがて14時00分の決勝スタート予定時刻となった。気温22℃・路面温度24℃、上空に雨雲はあるもののコースはドライコンディションのまま、フォーメーションラップを経てレースはスタートした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

13gt7-CAL04KeePer TOM’S SC430 37号車のスタートドライバーを任されたアンドレア・カルダレッリは、7番手グリッドからスタート。オープニングラップを8位で終えたアンドレアは、マシンとタイヤのマッチングに苦しみ徐々に後退。15周を終了するまでに10番手まで順位を落としてしまう。そのポジションで走行を続けたアンドレアは27周目を終えたところで早めのピットインを行い、伊藤大輔へとステアリングを託した。その時刻には、細かい霧雨がコース全体に落ちてきていたが、レインタイヤに交換するほどの状況ではない。伊藤はレース後半を8番手に就けて走行していたが、49周目に1台に交わされ9位へ。その順位のままレースを終えた。

 

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アンドレア・カルダレッリ

「僕のスティントは厳しいものでした。5ラップもするとピックアップがひどくなり、さらにマシンのバランスも決まっていなかったので、苦しいドライビングを強いられました。フリー走行時からの問題でしたが、セッティングが煮詰められないまま決勝に臨んだために残念な結果になってしまいました」

 

 

 

 

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一方、WedsSport ADVAN SC430 19号車を操り、スタートをきったアンドレ・クートは、後方からじわじわと追い上げ、1周目の14位から15周にはなんと9番手まで浮上する。そして33周まで走行し、やや遅めのルーティンストップ。マシンを荒聖治へとバトンタッチした。荒は10番手で走行と続けるも装着したタイヤが路面に合わなかったのか、42周を終えたところで緊急ピットインを強いられ、順位は13番手まで後退。その後は巻き返しも叶わず、そのポジションでチェッカーフラッグを受けた。

 

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アンドレ・クート

「僕のスティントでは、まだ幾つかの高速コーナーでのアンダーステアは残っていましたが、後方からプッシュして、ポイント圏内まで追い上げてマシンをチームメイトにバトンタッチできました。しかしセイジのスティントでもう一度ピットインし、万事休す・・・。そこまでの皆の努力が報われず残念でした。最終戦では思い切ったレースをして、良い結果が出せるといいですね」

 

 

 

次戦、2013年シリーズの最終戦となるSUPER GT第8戦はツインリンクもてぎ(栃木県)を舞台に11月2~3日開催される。

 

Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA, GRM