荒れたレースでA.カルダレッリ2位表彰台をゲット!A.クートも9位でポイント獲得。
2013 AUTOBACS SUPER GT 第4戦「SUGO 300 km RACE」が7月27-28日、スポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。
まだ梅雨の明けていない東北地方の週末は不安定な天候となったが、2日間述べ36,000人のレースファンが集まり、SUPER GTの迫力あるレースに魅了された。
7月27日(土)公式予選
8時45分、前日の雨によりウェットコンディションとなった公式練習がスタートした。今にも降り出しそうな天候ながら雨は降らず、セッションが進むにつれてコースは乾き始めた。それでもセッションは濃霧による視界不良により3度の赤旗中断となった。そんな中、各チームとドライバーは午後の予選にむけてマシンのセッティングを煮詰め、LEXUS TEAM KeePer TOM’S(37号車)のアンドレア・カルダレッリは5番手(1’17.561)、LEXUS TEAM WedsSport BANDOH(19号車)のアンドレ・クートは10番手(1’18.028)でセッションを終えた。
そして時刻は14時15分。厚い雨雲に覆われたままだが、コースはドライコンディションで、GT300の1回目予選Q1後に引き続き、GT500 15台により15分間のQ1がスタートした。
KeePer TOM’S SC430を操るアンドレア・カルダレッリとWedsSport ADVAN SC430のアンドレ・クートはそれぞれアタックを行ったものの、37号車は10番手(1’15.689)、19号車は12番手(1’15.799)となり、トップ8台によって決勝レースのスターティンググリッド順を決定するQ2への進出は叶わなかった。
アンドレア・カルダレッリ
「朝の走行でスリックタイヤでのバランスの良さを確認し、Q1での好位置を目指しましたが、セッティングを少し進め、トラックコンディションも良くなったことでバランスが若干変わってしまったのか、思うようなタイムに至らず・・・。でも明日の決勝では必ず挽回しますよ!」
アンドレ・クート
「思いっきりプッシュしましたが、僅かにQ2に及ばず残念な予選結果となりました。でも、明日のレースは長いし、それにもし雨となれば、ヨコハマユーザーの僕達は強いと思うので、明日を楽しみにしています」
7月28日(日) 決勝
決勝日、曇り空の下、朝のフリー走行(9:00~9:30)が行われた。ウェット宣言が出されていたものの、各車スリックタイヤで決勝前の最後のマシン調整を行った。ここでは、19号車は7番手(1’17.706)、37号車は14番手(1’18.452)でセッションを終了した。
そして、決勝スタート時刻は14時00分。サーキット上空には青空が広がり、気温27℃(路面温度41℃)と夏日となった。
LEXUS TEAM KeePer TOM’Sのスタートドライバーを任されたアンドレア・カルダレッリは、先ず10番手に就けて着実に周回を重ねる。序盤に戦列を離れたライバルを含め、5台を交わして18周目には5位まで順位を上げたカルダレッリは34ラップを終えてピットへ向かい、37号車のステアリングを伊藤大輔に託した。
昨年の同大会の優勝者でもあるベテラン伊藤も5番手をキープし、ハイペースでのドライビングを続ける。ところが55周目あたりから雨粒が落ち始める。滑りやすくなった路面コンディションに加え、各マシンのタイヤの磨耗も進む中でレースは終盤へと向う。そして、何と70ラップに激しく上位争いをするマシン4台が次々と絡むアクシデントにより、37号車は一気にトップに浮上!しかし、その直後、後方から迫って来た8号車(ARTA HSV-010)の先行を許してしまう。それでもKeePer TOM’S SC430は81周のレースを堅実に走りきり、2位でチェッカーフラッグを受けた(15ポイント)。
アンドレア・カルダレッリ
「2位フィニッシュができて良かったです。昨日の予選での問題を解決して今日の決勝を戦うことが出来ました。僕のスティントについては、10番手から5番手へポジションを上げてからも前のマシンについて行くペースだったので、良かったと思います。ただ昨日の予選で他より10ラップほど多く使ったタイヤだったので、終盤はタイヤが少しキツかったですが、無事にマシンをダイスケに渡せました。今日の結果をバネにして、次戦ではさらに良い成績を狙っていきます!」
一方、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHはアンドレ・クートがスタートドライバーを務め、12番手からじわじわと順位を上げて行く。そして44ラップを走り、10番手まで上がったところでピットイン。タイヤ交換、給油を行い、WedsSport ADVAN SC430は僚友荒聖治へと委ねられた。
荒聖治も安定した走りで周回を重ねるが、雨が降り出した60ラップを終えたところでレインタイヤへ交換のために再びピットへ戻った。しかし、その雨量が大きく増えることは無く、レインタイヤのパフォーマンスを引き出すには至らず、9位でフィニッシュするに留まった。
アンドレ・クート
「僕達の理想とするペースではなかったですが、荒れたレースで9位フィニッシュ、2ポイントを獲得できたことは良かったです。レインタンイヤのチョイスについては天候の読みが裏目に出てしまいましたが、これもレース。今日の結果に更にポイントを足せるよう、チーム一丸となって高いモチベーションで次のレースに挑みます。引き続き応援をよろしくお願いします!」
次戦、SUPER GT 第5戦 鈴鹿1000kmは、8月17~18日、鈴鹿サーキットで開催される。
Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA