2013/06/17
SUPER GT Rd.3 Sepang

A.カルダレッリ、最終ラップの不運で10位。A.クートは15位でフィニッシュ。

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2002年からシリーズ戦として正式にスタートしたSUPER GT Sepang大会。今年も赤道直下のトロピカルなセパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)を舞台に、「AUTOBACS SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」の激しいレースが繰り広げられた。

 

 

6月15日(土)公式予選

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うす曇り、気温35℃、路面温度43℃、さらに湿度も高いというコンディションのもと、13:00から2時間に渡る公式練習から公式プログラムがスタートした。LEXUS TEAM KeePer TOM’SのKeePer TOM’S SC430 37号車は伊藤大輔がまず乗り込んでセッティングを進め、アンドレア・カルダレッリがロングランを行った。そして残り10分のGT500クラス占有のセッションでは再びアンドレアがマシンを操り、7番手のタイム(1’57.215)をマークして走行を終えた。

 

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LEXUS TEAM WedsSport BANDOHも荒聖治がセッションをスタートし、アンドレ・クートが終盤をドライビングしてWedsSport ADVAN SC430 19号車は14番手のタイム(1’58.582)を記録して予選へと駒を進めた。

 

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そして、GT500クラスの公式予選1回目(Q1:15分間)が16:45に開始された。天候はうす曇のままでコンディションはドライ。

 

このQ1を託されたアンドレア・カルダレッリは、ミディアムタイヤを装着したKeePer TOM’S SC430を操り、渾身のアタック。計測最後のラップで1’56.214(8番手)のタイムをマークし、Q2への進出を決めた。
12分間で争われるQ2ではチームメイトの伊藤大輔がベテランらしい落ち着いたアタックを見せてタイムを1’55.688まで更新。3番手の好位置で公式予選を終えた。 

 

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一方、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHのQ1を担当したアンドレ・クートは、公式練習からマシンとタイヤのマッチングが原因のグリップ不足によりブレーキングと強いアンダーステアに苦戦。その解決に至らないまま迎えた予選も15位に沈む残念な結果となった。

 

 

6月16日(日) 決勝

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サーキットには朝から強い日差しが降り注ぐ決勝日となった。11:00から30分間にわたってフリー走行が行われ、GT500クラス15台、GT300 23台が決勝に向けた最後のマシンチェックを行った(気温32℃/路面温度42℃)。このセッションではLEXUS TEAM KeePer TOM’Sは10番手(1’59.228)、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは12番手(1’59.278)のタイムをそれぞれ記録して走行を終えた。

 

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その後、1時00分の決勝スタート予定時刻までの間に、サーキットサファリやピットウォークなどファンサービスのためのイベントが行われた。

 

そして、気温のピーグが過ぎた16:00、54周にわたる第3戦決勝の火蓋がきられた(気温35℃/路面温度44℃)。

 

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KeePer TOM’S SC430 37号車のスタートドライバーを任されたアンドレア・カルダレッリ。好スタートを決めると7周目には接触したマシンを交わして2位へ浮上する!しかし、9周目には1台に先行され3位に下がり、トップ争いをする12号車(CALSONIC IMPUL GT-R)と18号車(Weider Modulo HSV-010)の背後でその様子を伺う展開に。やがてトップが入れ替わった20周目からアンドレアは2番手の12号車とテールトゥーノーズの争いとなる。しかし順位は変わらぬまま25ラップでピットインし、残りのスティントを伊藤大輔に託した。ところがピットで時間がかかった37号車は2ポジションダウン。

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4番手からトップを追うこととなった。その後KeePer TOM’S SC430は40周目あたりから後方から激しく追い上げてきた18号車を巧みに抑えてラップを重ねて行く。その攻防は最終ラップまで続いたが、何とそこでGT300に接触され(30秒のペナルティ対象)、左リアがバーストするアクシデントに見舞われてしまう! 熱さと戦いながら18号車と争い、最後まで4位を死守した伊藤だったが、痛手を負ったマシンで10位(1ポイント)のチェッカーを受けるにとどまるという不運な結果となった。

  

アンドレア・カルダレッリ

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「僕のスティントは上手く行き、12号車とテールトゥーノーズでトップ争いをしました。2度オーバーテイクのチャンスがありましたが、タイヤのことを考えてリスクは避け、ピットストップなどでの逆転を狙いしました。しかし、ピットでのロスタイムが15秒ほどあり、順位を落とすこととなってしまいました。ダイスケも後半、素晴らしい走りでベストを尽くしてくれましたが、最後の最後にGT300に接触され、本当に悔しい結果となりました。でも、これもレース。今日のことは忘れて、SUGOでの挽回に集中します」

 

 

13gt3_COU3一方、最後尾からレースを戦うこととなったWedsSport ADVAN SC430 19号車のアンドレ・クートは、12周目に同じヨコハマタイヤを装着する24号車(KONDO RACING)をパスして13位へ。しかし、ペースは上がらず追い上げがままならない苦しい展開となる。タイヤの消耗が激しい19号車は21周を終えたところでピットイン。タイヤ交換・給油を終えて、荒聖治にマシンを託した。そこから荒も粘りの走りで周回。32ラップでトラブルを抱えたマシンがあったため14番手へと浮上。しかし、19号車も最終ラップで1台のマシンにパスされてしまい、15位でフィニッシュした。  

 

アンドレ・クート

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「今週末はタイヤのファクターが大きく、僕もセイジもグリップ不足、アンダーステアに苦戦し、レースを思うように戦うことが出来ませんでした。シーズン前のこのサーキットでのテストでは良い感触を得ていただけに、とても残念・・・。次戦ではもっと僕達の実力が発揮できるチャンスとなるよう、期待しています」

 

SUPER GT第4戦(SUGO)は、7月19~20日の公式テスト(鈴鹿)後の7月27~28日に開催される。

 

 

Photos by T.Moriyama