2017/04/09
SUPER GT Rd.1 Okayama

アンドレア・カルダレッリ、予選2位、荒れた決勝レースで2位表彰台を獲得!

 


17gt1-CAL1桜の季節と共に、2017 AUTOBACS SUPER GTがついに開幕。その第1戦「OKAYAMA GT 300Km RACE」が4月8日、9日の両日、岡山国際サーキットにて開催された。

 

昨年、惜しくもシリーズタイトル獲得を僅差で逃し、ランキング2位に甘んじたアンドレア・カルダレッリは、今季も脇阪寿一監督率いるLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sにて大嶋和也とのコンビで2年目のシーズンを迎えた。WAKO’S 4CR LC500(LEXUS LC500/ RI4AG)はシーズン開幕前のウィンターテストでも好走しているニューマシン。今季のチームの照準ただひとつ。シリーズチャンピオンのみである。

 

この開幕戦を心待ちにしていたSUPER GTファンは、GT500クラスの15台、GT300クラスの30台による波乱に満ちたレース観戦を楽しんだ。 (公式入場者数:4/8(土) 9,700人、4/9(日) 17,300人)

 

4月8日(土) 公式予選

 

17gt1-CAL4朝の公式練習(9時00分~10時45分)は、曇り(気温18℃、湿度93%)。しかし、朝方まで降っていた雨で路面は濡れたまま。ウェットコンディションでのセッションスタートとなった。しかし、セッションが進むにつれ、路面は徐々に乾いていった。

 

LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘S(6号車)のカルダレッリ/大嶋組もマシンのセッティングを煮詰めていったが、終盤にECUのトラブルが発生し、ベストラップタイムは1分19秒498、9番手で走行を終了した。

 

やがて公式予選の時刻を迎えた。サーキット上空は厚い雨雲に包まれていたが、GT500クラスのセッションはドライコンディションで行われた。

 

17gt1-CAL2

 

GT500クラスのQ1(15時15分~15時30分)を任されたLEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sのアンドレア・カルダレッリは、WAKO’S 4CR LC500を操り、1分18秒558のベストタイムを記録して見事、2番手の好位置をゲット! 難なくQ2への切符を手にした。

そして、大嶋和也がそのQ2(16時15分~16時37分)に臨んだ。セッション開始早々から果敢に攻める大嶋は周回を重ねるごとにタイムを更新。しかし、区間タイムでベストを更新していたラップに、1台のマシンがコースオフして赤旗が提示され、セッションは中断となってしまった。その後、予選は再開され、3分間のチャンスはあったものの、そこでもコース上でストップしたマシンがあり、2回目の赤旗提示。結局、セッションは再開されず、そこで終了となってしまった。結果、LEXUS TEAM LEMANS WAKO‘Sは公式予選を2番手で終え、日曜日の決勝はスターティンググリッド最前列、LEXUS勢最上位からのスタートすることとなった。

 

17gt1-CAL9アンドレア・カルダレッリ

「Q1は、初めて装着したタイヤでしたが、フィーリングがすごくよく、自信をもってプッシュできました。でも、Q2はアタックに至らないまま終わってしまい、ポールが見えていただけに残念でした。私達にとってアンラッキーな予選結果となってしまいましたが、優勝を狙える位置からのレースなので、明日はチーム一丸となって頑張ります!」

 

 

 

 

4月9日(日) 決勝

 

17gt1-CAL3決勝日、天候は曇り。今季より朝のフリー走行はなくなり、各ドライバーはピットウォークやトークショーなど、より多くのファンとの交流を楽しんでいた。
そして、スタート前には開幕戦を祝す華やかなオープニングセレモニーや選手紹介が行われ、ウォームアップ走行(20分間)へと公式プログラムが進行した。


17gt1-CAL13やがて決勝スタート時刻の14時34分を迎えた。舞台となる岡山国際サーキットは曇り(気温19℃/路面温度25℃)。

白バイ先導のパレードラップ、そしてフォーメンションラップへ。しかし、ポールシッターの8号車(ARTA NSX-T)を含め、HONDA勢3台が次々にコース上でストップする波乱が! この混乱をうけて赤旗が提示され、レースは中断となった。このため2番手だった大嶋和也が乗り込んだLEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sは、セーフティカー先導によるレース再開は、トップからスタートすることとなった(大会審査委員会の決定により決勝周回数は81周となった)。

17gt1-CAL11その6号車は、3周目に2番手のマシンに先行を許したものの、大嶋は落ち着いたドライビングで周回を重ねる。しかし7周目、T11にてクラッシュしたマシンとトラブルによりストップした車両が出たため、セーフティカーが導入された。レース再開後も2番手で粘る大嶋だったが、22周目には1ポジションダウン。やがて37周を終えピットストップを行う時点では4番手となっていたWAKO‘S 4CR LC500は、アンドレア・カルダレッリに託された。

チームクルーの迅速なピットワークも功を奏し、アンドレアの駆けるWAKO’sカラーのマシンは3番手に浮上する。17gt1-CAL12そこからハイペースで前車を追うアンドレアは42周目には2番手を奪回!数ラップ後にはトップの37号車(KeePer Tom’s LC500)を猛追する。しかし、その後T9にて大きくクラッシュした車両があったため、再びセーフティカーが導入され、トップ2台のバトルは一旦クールダウン。再スタート後、残り20周の戦いとなった。岡山を得意とする二人のドライバー、38号車の平川亮と6号車のアンドレア・カルダレッリは、お互い一歩も譲らない攻防を展開。70周目ごろから2台の激しいテール・トゥ・ノーズの争いが続いた。しかし、スピンを喫したGT300のマシンに行く手を阻まれたアンドレアは、トップのマシンとのギャップを詰め切れず、結局2位でフィニッシュした。

 


17gt1-CAL10アンドレア・カルダレッリ

「タフレース、いや本当にファイティングレースでした。私達はややアグレッシブなタイヤチョイスをしたので、序盤タイムを少しロスして4位にいたのが悔やまれますが、後半の自分のスティントでは挽回ができて良かったです。ともかく、チームの皆の力で戦闘力のあるマシンを得て、2位という結果は良かったですし、開幕戦からポイントも取れてハッピーです。」

 

 

次戦、SUPER GT 第2戦は、富士スピードウェイを舞台に、5月3~4日に開催される。

 

 

Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA