アンドレア・カルダレッリ、アンラッキーな10番手スタートから6位入賞を果たす!
2015年 日本選手権スーパーフォーミュラのシリーズ第2戦が岡山国際サーキットにて開催された。
同サーキットで国内トップフォーミュラのレースが開催されるのは実に7年ぶりとなる。GRMドライバーのアンドレア・カルダレッリにとっては、SUPER GTで2年連続の優勝経験があるサーキットながら、SUPER FORMULAではこれが初レースとなった。
5月23日(土) 公式予選
岡山国際サーキット上空には曇り空が広がり、やや肌寒い中での公式予選となった。予選に先立つ朝のフリー走行(9時30分~10時30分)はドライコンディションのもとで行われた。LENOVO TEAM IMPULのNo. 20 LENOVO TEAM IMPUL SF14に乗るアンドレア・カルダレッリは、セッション開始早々から順調に走行し、タイムアップを図っていったが、後半に装着したタイヤでの走行はバイブレーションに悩まされてタイムが伸び悩み、ベストタイムは1分15秒270でこのセッションを15番手で終了した。チームはその問題点に対策を講じ、午後の公式予選へと臨んだ。
そして全19台のマシンによるQ1(予選1回目)(13時40分~14時00分)がスタート。LENOVO TEAM IMPUL SF14を操るアンドレア・カルダレッリは1分13秒614のタイムで8番手となり、トップ14台によるQ2への進出を果たした。
しかし、そのQ2(14時10分から7分間)ではアンドレアに不運が襲う。セッション開始から5分35秒が経過した時点でコース上にストップした車両の回収のため赤旗が提示されセッションが中断されてしまう。ちょうどアンドレアがセクタータイムを更新していた矢先の出来事だった。このため、アンドレのベストタイム更新はならず、仕切り直しとなってしまう。14時24分に2分30秒間のセッションとしてQ2が再開されたが、アンドレのタイムは1分13秒680にとどまり、Q2を10番手で終え、トップ8台によるQ3への進出は叶わなかった。
「開幕戦の鈴鹿に比べてマシンは改善され、ずっと走りやすくなりました。Q2でもマシンのバランスは悪くなく、あのアンラッキーな赤旗が無ければQ3へ進めたと思います。抜きどころが少ないこのコースでは、10番手からスタートしてどれくらい追い上げられるか分かりませんが、明日の決勝ではベストを尽くします!」
5月24日(日) 決勝日
清々しく晴れた朝のフリー走行(9時10分~9時40分)。ここで各チームとドライバーは、決勝レースを見据えてマシンのセッティングを煮詰めていった。LENOVO TEAM IMPUL 20号車のアンドレア・カルダレッリは合計19ラップを走行。マシンのバランスは改善され、1分16秒096というセッション5番手となるベストタイムを記録。決勝でのパフォーマンスに期待がかかった。
やがて時刻は15時00分の決勝レーススタート予定時刻を迎える。午後の強い日差しが降り注ぐ岡山国際サーキットは気温29℃、路面温度は47℃まで上昇する中、68周(約250km)によるSUPER FORMULA第2戦の決勝レースの火蓋が切られた。
スタンディングスタート方式のグリッド5列目に位置するNo. 20 LENOVO TEAM IMPUL SF14のアンドレア・カルダレッリ。スタートから少しでも前に出たいアンドレアだったが、スピードに乗れず、オープニングラップを終えた時点の順位は14番手まで後退していた。だがその後、アンドレアはLENOVO TEAM IMPULの20号車を操り、懸命にドライビングを続ける。そして、14周を終えたところで早めのピットイン。給油のみを迅速に済ませ、何とタイヤ無交換のままコースへと戻った。
その後、前を行く1台を抜き去ったアンドレアは、タイヤ無交換でピットストップのタイムをセーブした作戦も功を奏し、ライバル勢がルーティンストップを行うごとに順位を上げて行く。レースが中盤から終盤へと進んでも積極的なドライビングを続けるアンドレア。そして全車のピットストップが終わった41周目には6位に浮上していた。
レースはその後、大きな順位の変動がないまま進み、No. 20 LENOVO TEAM IMPUL SF14に乗るアンドレア・カルダレッリは6位でチェッカーフラッグを受けた。
この結果、今季初のポイント(3ポイント)を獲得し、アンドレアのシリーズポイントランキングも10位に上がった。
「スタートを失敗しました。大きくホイールスピンさせてしまって出遅れたのが今日のレースの敗因で、とても残念です。また、ピットストップの作戦は成功しましたが、レース中ずっと強いバイブレーションが続いていて、苦しいドライビングを強いられました。そうした事態が無ければもっと良い結果でレースを終えることができたと思います。マシンのフィーリングも開幕戦よりずっと良くなったので、次戦富士ではもっと上の成績を期待できます。引き続き応援をよろしくお願いします。」
全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦は、富士スピードウェイを舞台に、7月18~19日に開催される。
Photos by TOSHIKAZU MORIYAMA
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