2013/04/07
SUPER GT Rd.1 Okayama

2013 SUPER GT開幕戦
A.クート14位、A.カルダレッリ15位。共に不本意な結果に終わる。

春の訪れと共に、2013 AUTOBACS SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300 Km RACE」が岡山国際サーキットで開催された。GT500 15台、GT300 25台がエントリーし、開幕を待ちわびていた予選日・決勝日延べ24,000人のGTファンに白熱したレースを披露した。


4月6日(土)、9時00分からスタートした公式練習だったが、低気圧の接近により開始10分ほどであいにくの雨が降り始め、徐々に雨脚は強くなっていった。まずGT500、GT300両カテゴリーの混走でセッションがスタート。スリックタイヤで1分25秒台のタイムをマークしたマシンが数台あったものの、間もなく路面は濡れてゆき、全車レインタイヤを装着しての走行となった。LEXUS TEAM WedsSort BANDOHはまず荒聖治が走行。後半アンドレ・クートがドライブして12番手でセッションを終了。一方、LEXUS TEAM KeePer TOM’Sは、アンドレア・カルダレッリがタイヤのスクラブ(皮むき)やマシンの調整を行い、強まる雨の中、15番手でセッションを追えた。
尚、この公式練習は5回の赤旗による中断を経て、コース上の雨量が多かったことから、予定より早い10時50分をもってセッションは終了となった。


雨は12時10分から1時間の予定で行われるピットウォーク時には一旦小康状態となったものの、公式予選開始の14時00分には再び大粒の雨、更に風も伴っていった。
GT300クラスに続き、GT500のQ1(公式予選1回目)が15時00分から15分に渡って行われた。この頃になると一時雨脚が弱まったが、路面は完全にウエット状態。WedsSport ADVAN SC430を操る荒聖治は、ウェットコンディションに強いと言われているヨコハマタイヤで果敢にアタックし、1分36秒600のタイムを記録して4番手でQ1を終え、Q2進出を決めた。
ところがQ2の開始予定時刻になると、雨脚が強くなり、さらに強風も伴うコンディションとなったため、Q2は中止され、Q1の順位が予選最終結果となることになった。これによりアンドレがQ2でポールポジションを狙うパフォーマンスを見ることは叶わなかった。

一方、35号車KeePer TOM’S SC430を操りQ1に挑んだアンドレア・カルダレッリは、ブリヂストンタイヤを装着するLEXUS勢のトップタイム(1分37秒422)をマークする健闘をみせたが、総合順位は10番手にとどまった。


翌4月7日(日)、雨雲の間に青空も見える不安定な天候で決勝日が始まった。朝のフリー走行(9:15~9:45)はセミウェットコンディションでスタートしたが、間もなく顔を出した太陽が路面を乾かし始め、全車スリックタイヤに履き替えることに。37号車は7番手(1分26秒582)、19号車は9番手(1分26秒979)でセッションを終えた。

その後も何度か細かい雨粒が落ちることがあったものの、14時00分のスタート予定時刻の岡山国際サーキットはうす曇りのドライコンディション。しかし、冷たい強い風が吹き抜け、気温8℃(路面温度17℃)と肌寒い陽気の中での決勝となった。

二人のGRMドライバーは、共にスターティングドライバーの重責を担う。82周に及ぶタフなレースの火蓋はローリングスタートによって切られた。

LEXUS TEAM WedsSort BANDOH19号車のアンドレ・クートはグリッド2列目からのスタートだったが、オープニングラップで10番手までポジションダウン。その後も追い上げに苦しみ12番手に後退。43ラップを終えてタッグを組む2年目の僚友、荒聖治にWedsSport ADVAN SC430のステアリングを託した。その後19号車は2つ順位を落とし、結局14位でチェッカーフラッグを受けた。

アンドレ・クート
「今日の(ドライ)コンディションでのレースは、僕たちにはとてもハードでした。路面温度が低く、スタートからフロント、リヤともまったくグリップがなく、苦労しながらのドライビングとなりました。ウェットコンディションではとても速く、予選4位をゲットしていたのに本当に残念な結果です。次戦では上位フィニッシュできるよう、チーム、タイヤメーカーのエンジニアとミーティングを重ねて頑張ります」

一方、10番手からスタートしたLEXUS TEAM KeePer TOM‘Sのアンドレア・カルダレッリは持ち前のアグレッシブな走りで序盤からプッシュ。7周目に何と6位に浮上! しかし、後方のマシンに接触された勢いで17周に相次いで2台に先行されて8番手となった。そのポジションで34ラップを走行してマシンをチームメイト、伊藤大輔へとバトンタッチした。しかし、その37号車にピット作業違反によるピットスルーペナルティが課せられてしまう。それでもベテラン伊藤はハイペースで9番手を死守し、追い上げを試みる。ところが燃料系のトラブルにより順位を落とし、15位でフィニッシュするにとどまった。

アンドレア・カルダレッリ
「昨日の予選はP10ではあったけれど、自分なりにはベストを尽くして、出来うることはしたので満足でした。でも、特にウェットコンディションでのP1にはほど遠いので、まだまだですね。
今日の決勝は好調なスタートがきれて、冷えたタイヤでも4台をオーバーテイクし、自信を持ってドライブしました。ただ、接触され2台に先行を許したのは悔しかったです。後半はピット作業のトラブルや、燃料トラブルでポイントを取りこぼし残念でしたが、次回の富士に向けては気持ちを切り替え頑張ります」

SUPER GT 第2戦は4月28-29日、富士スピードウェイを舞台に開催される。


GRM公式facebookページでは、サーキットの模様やドライバーの表情などをアップしています。

Photos by T.Moriyama