2012/11/18
JAF Grand Prix & FIA WTCC Macau

A.カルダレッリは不本意な10位、A.クートは粘りの11位フィニッシュ

2012 AUTOBACS SUPER GTは幕を閉じ、GRMの二人のドライバーは、11月16日-18日のレースウィークを日本とマカオに分かれ、各々のレースにチャレンジした。

富士スピードウェイでは「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON “FUJI SPRINT CUP 2012”」が開催され、アンドレア・カルダレッリがLEXUS TEAM KeePer KraftからSUPER GTに出場した。このイベントはSUPER GT、Formula NIPPONともにシリーズ戦には含まれないスペシャルイベント。SUPER GTも通常のレース形式とは異なり、GT500とGT300が混走せず、二人のドライバーそれぞれが22周100kmのスプリントレースを競う。スタート方式もローリング・スタートではなく、スタンディング・スタート方式が採用される。ルーキーのアンドレアの成長ぶりを披露する舞台でもあった。

11月16日(金)、富士山麓は終日好天に恵まれ、澄み渡る秋空のもと、10:00から1時間に渡る公式練習が行われた。LEXUS TEAM KeePer Kraftは午後の予選に向けてマシンのセッティングを行い、1’33.280(12番手)のタイムを記録してセッションを終えた。そして14:35から14:55までの20分間、まず17日(土)に開催される第1レースの公式予選が行われ、このレースに挑むチームメイトの国本雄資が参加した(1’31.782で12位)。続いて18日(日)に行われる第2レースの公式予選が15:40からやはり20分間行われ、アンドレア・カルダレッリがこれに参加した。

エンジニアとともにタイヤ選択を行い、セッティングを詰めたアンドレアは、1セット目のニュータイヤで良い感触を得た後、2セット目のニュータイヤで渾身のアタックを行った。ポールポジションに0.1秒及ばなかったものの、1’30.925のタイムで自己最高の予選結果となる2位となった。

アンドレア・カルダレッリ
「ポールポジションが獲れずちょっと残念でしたが、日曜日の決勝をフロントロウからスタートできるのは嬉しいです。自信をもってレースにチャレンジします!」

11月17日(土)は、前日の好天から一変、朝からあいにくの雨となった。時折雨脚も強くなる中、フォーミュラ・ニッポンの予選、SUPER GT GT300クラス(24台)の第1レースが行われた。
そして雨が降りしきる中、15:15からGT500(15台)の22周にわたる決勝がスタートした。LEXUS KeePer SC430からはアンドレア・カルダレッリの僚友、国本雄資が出場。6列目からスタートした国本。だが雨量は徐々に増え、11周を終えたところで赤旗が提示された。結局レースはそのまま終了となり、国本は12位となった。

11月18日(日)、再び青空が戻った富士スピードウェイ。朝10:15よりビッグイベントに相応しい華やかなオープニングセレモニーが、そして12:00からは22周に渡るフォーミュラ・ニッポンの決勝が行われた。SUPER GT GT500クラス15台による第2レースの スタート予定時刻は15:45。
フロントロウ、イン側に位置するLEXUS KeePer SC430のアンドレア・カルダレッリは、スタートで若干遅れ、オープニングラップを終えて4番手で戻って来た。そしてこの周、後続車両に接触されてリアのディーフューザーを失っていた。これでマシンのバランスが狂ったのか、アンドレアはペースを上げられず苦戦。8周目あたりから徐々に順位を落とし、結局10位でフィニッシュした。

アンドレア・カルダレッリ
「予選までは良かったんですが、今日の決勝レースではクラッチの不具合があり、思うよなスタートができませんでした。前のマシンがジャンプスタートのペナルティを受けて後退したので3番手となり、その順位をキープしていました。ミディアムコンパウンドのタイヤを装着していたので、中盤に(上位攻略を)仕掛けようと思っていたのですが・・・。ディフューザーを失ったからか、タイヤカスを拾ったのか、3、4周でタイヤのパフォーマンスが徐々に落ちて10位がやっと・・・という不本意なポジションでレースを終えました。今年はGTルーキーイヤーで、たくさんのことを学びました。熱烈な応援をしてくれたファンのみなさんにも感謝の気持ちでいっぱいです。有難うございました!」
(主催者発表 3日間総入場者数:68,300人)

マカオのヒーロー、アンドレ・クートは、第59回マカオグランプリと併催されるFIA World Touring Car Championship (WTCC)最終戦にSUNRED SR Leon 1.6T(66号車)でスポット参戦した。
開催日程のバッティングから、日本でのJAF GPの欠場を余儀なくされたアンドレだったが、マカオで2012年最後のレースを楽しんだ。

11月15日(木)のテストデーに続き、16日(金)に2回にわたる公式練習が行われたが、エンジン、マシンともにかなり厳しい状況。そして公式予選では2’35.218がベストタイムとなったアンドレ・クートの予選順位は20番手にとどまり、決勝での巻き返しが期待された。

11月18日(日)、決勝日、レギュラーエントリーのマシンからはかなりハンディはあったものの、アンドレ・クートは9周で争われる超スプリントのRace 1で15位まで順位を上げると、Race 2(11周)では11位でフィニッシュ。難しいコースレイアウトのマカオでのレースを満喫した。

Photos by T.Moriyama