2008/03/16
SUPER GT Rd.1 Suzuka

L.デュバル 10位、
A.クート 完走するもノーポイントに終わる

約3ヶ月のインターバルを経て、2008 AUTOBACS SUPER GT第1戦が3月15-16日鈴鹿サーキットにて開催された。国内のモータースポーツ幕開けに相応しい好天に恵まれた2日間のイベントには、延べ52,000人のファンが詰め掛け、総勢38台による白熱したレースを堪能した。

 

今季のGT500クラスはNISSANが投入した新型GT-R勢が注目される一方、TOYOTA, HONDAのワークスもウィンターテストでマシンの改良を重ね、3メーカーの英知と努力によるチャンピオン争いがますます激化しそうなSUPER GT。そして、いよいよGRMドライバーのアンドレ・クート、ロイック・デュバルもそれぞれのチームと共にこの開幕戦に全力を尽くして挑んだ。

 

3月15日(土)公式予選は、昨年同様、午前中に1回目の予選が行われ、午後に1回目予選上位10台が単独でアタックするスーパーラップというシステムで行われた。

その1回目の予選で、NAKAJIMA RACINGのロイック・デュバルは、EPSON NSX(32号車)を操り8番手タイム(1’53.079)をマークし、スーパーラップ(SL)へと進んだ。
午後のSL, 3番目にコースインし、タイヤのウォームアップに入っていたロイックだったが、ロイックの前にアタック中だったマシンがデグナーカーブでクラッシュ。赤旗と共にセッションは中断となってしまった。約10分の中断後、仕切りなおししてSLに入ったロイックだったが、果敢なアタックにより7番手(1’53.221)を確保した。

ロイック・デュバル「SLの中断は、(一番タイムを出しやすくするためにせっかく温めていた)タイヤの温度に影響を与えるし、集中力をキープする必要があるから、ちょっと大変だね。でも、ミス無く攻めたと思うよ。ただ、マシンのバランスは完璧ではなく、ややオーバーステア気味だったし、ライバル達も速いので、6-7番手に甘んじた。明日はヒラナカからスタートして、僕は後半を担当する予定。開幕戦は是非上位に終わって良いシーズンインとしたいね!」

DENSO DUNLOP SARD SC430(39号車)をドライビングするアンドレは、強いアンダーステアーに悩まされ1回目の予選は16番手(1’54.873)に終わった。

アンドレ・クート「今年は新たにダンロップタイヤとのパッケージでスタートしたことから、色々な開発をしながらレースに挑むことになっています。本来、金曜の公式練習でセッティングを煮詰めて予選・決勝に向うのですが、昨日は大雨であまり走れず、予選も思うようにタイムを出せずで・・・残念です。でも明日の決勝は後方からしっかり追い上げてゆきますよ!」

 

翌16日(日)、天候は快晴、4月中旬の暖かい陽気(気温16℃)の中、14:00に52周におよぶ決勝レースの火蓋が切られた。GT500勢は1台のマシンがピットスタートとなり、スタート直後のオープニングラップで3番手のマシンがコースアウトし戦列を去ったことから、レース序盤は14台で展開されることになった。

32号車は、ロイックの今季の新しいチームメイト、平中克幸選手がスタートドライバーを務め、ミスなくコンスタントな走行を続けた。そして23周目、マシンを受け取ったロイック・デュバルも安定したドライビングを続けたが、大きなポジションアップはかなわず10位でチェッカーを受けた。

 

ロイック・デュバル
「今日はいろいろなコンディションが噛み合わず、残念な結果に終わってしまった。全体を通してマシンはオーバーステアの傾向が続いていたし・・・。でも次戦の岡山は好きなサーキットの一つだし、もっと上位で終わりたいね。」

 

 

39号車はアンドレ・クートがスタートからのスティントを担当。オープニングラップから14番手でドライビングし、10ラップでは12番手へとポジションアップ、24周目に高木虎之介選手にステアリングを託した。高木選手もベテランらしい落ち着いた走りで後半を走りきり12位でゴール。ポイント圏内には入れなかったが、貴重なデーターを多く収穫するレースとなった。

 

アンドレ・クート
「僕達にとってこの週末は本当に厳しかった。マシンとタイヤのマッチング、セッティングもベストなものが見出せず、納得のいくレースにはならなかったね。次戦に向けてはチームと対策を練ってゆきます。」

 

Photos by T.Moriyama