2014/04/06
SUPER GT Rd.1 Okayama

2014 注目の開幕戦、A.カルダレッリがLEXUS RC Fデビュー戦を見事に初勝利で飾る!O.ジャービスも初参戦にして4位入賞!

 

 

表彰台長いオフシーズンが終わり、桜の開花と共に2014 AUTOBACS SUPER GT開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が岡山国際サーキットにて開催された。

(公式入場者数:土曜9,000人、日曜18,000人)

 

3車種

 

今シーズン、GT500クラスは車両規定(JAF-GT500)がドイツツーリングカー選手権(DTM)との統一規則として全面変更され、3メーカーによる15台すべてのマシンが一新された。新規定ではエンジンも変更され、ダウンフォースが増した他、パフォーマンスは大幅に向上した。

まさに日本3大自動車メーカーの英知と技術が競われるSUPER GT。21年目を迎えた日本が誇るこの選手権が大きな進化を見せるシーズンとなる。

 

 

CAl JARその記念すべきシリーズにGRMからはアンドレア・カルダレッリ(イタリア)と新たに加入したオリバー・ジャービス(イギリス)という2名のドライバーがLEXUS勢の一員として全8戦へ出場、2014年のタイトルを目指してゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

4月5日(土) 公式予選日

 

37 ドライバーチェンジ練習気温10℃と3月上旬並みの寒さとなった予選日の朝。時折薄日がさす中、まず9時00分から2時間に渡る公式練習が行われた。

 

昨年に引き続き、LEXUS TEAM KeePer TOM’Sに所属するアンドレア・カルダレッリはベテラン伊藤大輔とコンビを組み、新しくなったKeePer TOM’S RC F(37号車)をドライブ。7番手タイム(1分21秒121)でセッションを終えた。

 

 

 

 

 

392また、SUPER GTデビュー戦を迎えたオリバー・ジャービスは、名門LEXUS TEAM SARDの39号車DENSO KOBELCO SARD RC Fに乗り込み、石浦宏明と共にセッションを進め、12番手(1’21.369)で公式予選へと駒を進めた。

 

そして午後2時、心配された雨は降らず、ドライコンディションのもと、公式予選がスタートした。

GT300(24台)の予選1回目(Q1)に続き、GT500(15台)によるQ1(14時15分~14時30分)が行われた。

 

 

371

 

 

LEXUS TEAM KeePer TOM’Sは伊藤大輔がQ1を担当。1分19秒862のトップタイムを叩き出し、Q2のアンドレアへステアリングを託した。

Q1のトップ8台がポールポジションを争うQ2。ここでアンドレアは渾身のアタックを見せ、チームメイトを上まわる1分19秒804のタイムを記録する。しかしライバル達もタイムを更新したため、KeePer TOM’S RC Fの順位は 5番手となり、この順位で翌日の決勝スターティンググリッドが確定した。

 

 

 

アンドレア・カルダレッリ

「朝の走行よりずっとマシンが速くなり、また明日の決勝を見据えてハード目のタイヤをチョイスした僕達でしたが、予選は予想以上の結果となりました。明日の決勝は自信をもって挑みたいです。」

 

JAR 1一方、LEXUS TEAM SARDはオリバー・ジャービスをQ1ドライバーに指名。初めてのSUPER GT予選で健闘するオリバーだったが、ベストタイムは1分20秒530で9番手となり、惜しくもQ2進出には一歩及ばなかった。

 

オリバー・ジャービス
「ガッカリしています。チームが良いマシンを用意してくれましたが、Q2のヒロ(石浦宏明)へマシンを渡すことが出来ませんでした。ニュータイヤの経験不足が悔やまれます。でも、明日の長いレースでは別の展開になるでしょう。気持ちを切り替えて頑張ります」

 

 

 

4月6日(日) 決勝日

 

 

Pit walk朝のフリー走行(9時00分~9時30分)は8℃と雹(ひょう)もぱらつく寒さのウェットコンディション。各チームはレインタイヤで走行、決勝レースに向けた最後の確認を行い、37号車KeePer TOM‘S RC Fは6番手(1’1’31.256)、39号車DENSO KOBELCO SARD RC Fは10番手(1’31.709)でセッションを終えた。アンドレア・カルダレッリ、オリバー・ジャービス共、マシンは良さそうだ、とコメントしていた。

 

 

 

 

 

 

Startそして注目のSUPER GT第1戦「OKAYAMA GT300KM RACE」。午後2時(気温10℃、路面温度17℃)、風は冷たくやや強いものの、岡山国際サーキット上空には青空が広がった。

 

GRMドライバーの二人はいずれもスターティングドライバーの責任を担い、300km(81周)に及ぶ長いレースのスタートをきった。

 

1周のウォームアップラップ、ペースカー先導による2周のフォーメーションラップを経て、スターティンググリッド5番手からスタートしたアンドレア・カルダレッリは、KeePer TOM‘S RC Fを操り、好スタートを決めてオープニングラップに4番手、2周目にはさらに1台オーバーテイクして3番手に浮上する。そしてそのポジションでプッシュを緩めず、トップ2台のマシンについてゆく。

 

ところが、レースが16周目にかかる頃になるとコースの一部に雨粒が落ちてきた。それでもアンドレアは巧みなドライビングで走行を続け、20周目には46号車(S Road MOLA GT-R)をオーバーテイク。2番手へとポジションアップする。

 

37しかし、雨は長く降り続くことはなく、レースが23周目に入る頃にはすっかり上がった。アンドレアはプッシュし続け、トップを行く6号車(ENEOS SUSTINA RC F)を猛追する。そのLEXUS2台のトップ争いの決着は着かないまま、2台ともルーティンストップへ。先ず37号車が35周を終えたところでピットイン。タイヤ交換・給油を済ませて2番手でステアリングを引き継いだ伊藤大輔はトップをゆく6号車の追撃を開始する。そしてジワジワとトップ6号車との差を詰めると、やがてKeePerカラーの37号車は、6号車の背後につく。50周目から2台はテールトゥーノーズの争いへ!そして遂に55周目、伊藤は6号車を交わしてトップに浮上!! その後は追いすがる6号車を寄せ付けず、次第にギャップを広げて行く。そして81周を走り切ったLEXUS TEAM KeePer TOM’Sの37号車は初勝利のチェッカーフラッグを受けた。

 

 

To Claudeアンドレア・カルダレッリ

「本当に完璧な週末でした。変わりやすい天候で難しいレースでしたが、昨日の予選から決勝を見据えたタイヤ選択をして僕達の戦略がすべて上手くいきました。僕のスティント序盤はタイヤが温まりにくく慎重に行きましたが、その後はペースがとてもよく、12号車とのバトルも楽しみました。

チームクルーのピットワークは早く、ダイスケも良い仕事をしてくれました。ニューマシンでのテストも少ない中、限られた時間の中で素晴らしいニューマシンを作ってくれたLEXUS、TRD、そしてクルーに心から感謝しています。KeePer応援団の声援も心強く、開幕戦で一勝を挙げられたことを誇りに思います。これからのシリーズがますます楽しみになりました。これからもLEXUS TEAM KeePer TOM’Sの活躍に期待してください!」

 

 

 

39 JAR一方、GT500中盤、9番手からスタートしたオリバー・ジャービス。スタート直後に発生した2台の車両による接触事故を落ち着いてかわし、7番手にポジションアップ。序盤はやや慎重なドライビングを見せたオリバーだったが、GT300クラスの車両との混走にも徐々に慣れながら周回を重ねてゆく。その後22周目には、雨の影響でタイヤ交換に入ったマシンがあったため、ひとつ順位を上げ、さらに次の周には17号車(KEIHIN NSX COCEPT-GT)を見事に交わして5番手へ浮上!SUPER GTデビューレースにもかかわらず安定したドライビングを続け、37周目にルーティンのピットイン。DENSO KOBELCO SARD RC Fを石浦宏明に託した。その石浦は自己ベストタイムを更新しながら5番手に就けて好走を続け、54周目には前を行く18号車(ウィダーモデューロNSX CONCEPT-GT)を捕らえて4位へ浮上!そのポジションから更にプッシュを続けるが、そのままの順位でチェッカーフラッグを受け、4位入賞を果たした。

 

JAR 車中オリバー・ジャービス

「本当にこのSUPER GTレースのタフさと楽しさを知りました。チームが良いマシンを用意してくれて、ピットワークも良く、ヒロとの息もピッタリで、9番手から4位でフィニッシュするまで上がることが出来ました。次の富士では勝てるよう頑張ります。応援をどうぞ宜しくお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

Cout Audi CUP_nTOPICS:

今季、アンドレ・クート(ポルトガル)はAudi Sportとの取り組みを強化し、Audi R8 LMS Cup Asia, GT Asia(Macau GP含む3戦), Blancpain耐久レースへ出場し、アジアとヨーロッパへレース活動の場を広げる。
Directionまた、SUPER GTではGT300クラスにて第3戦より第6戦(第7戦はオプション)まで、チームPACIFIC DIRECTION RACING (GT300クラス/Porsche 911 GT3)とタッグを組んで参戦してゆく。

 

 

Photos by M. Hirata/T. Moriyama/GTA/Jose Luis Estorninho