2009/07/12
Formula NIPPON Rd.5 Suzuka

ロイック・デュバル、2戦連続ポールtoウィン!

いよいよシリーズ後半戦に突入した全日本選手権フォーミュラ・ニッポン。その第5戦が7月11-12日、舞台を再び鈴鹿サーキットに移して開催された。去る5月16-17日、リニューアルされた鈴鹿にて開催された選手権第2戦でシーズン初勝利をあげ、富士スピードウェイで2週間前に開催された第4戦で今季2勝目(通算6勝目)を飾ったGRMのロイック・デュバルは、NAKAJIMA RACINGの絶大なチーム力と共に鈴鹿にやって来た。


7月11日(土)、湿度は高いもののドライコンディションとなった公式予選日。まず9:25より1時間のフリー走行が行われた。総勢13台のマシンの中で、ロイック・デュバル(31号車)とチームメイト小暮卓史(32号車)のNAKAJIMA RACINGの2台が1-2位を独占(トップ32号車 1’41.536, 2位31号車1’41.888)。まさに今大会でもNAKAJIMA RACINGの他を寄せ付けない仕上がりの良さがうかがわせるスタートとなった。

そして、その勢いは13:45から開始された公式予選でもとどまることを知らなかった。
まず上位11台を絞り込むQ1で、NAKAJIMA RACINGの2台のマシンはユーズド(中古)タイヤのみで走行し、マシンのバランスを調整しながら20分のセッションを進めた。そこでのトップタイムは32号車小暮(1’41.697)、次いで31号車(1’41.989)でまずNAKAJIMA勢が1-2位を占める。次に上位8位を決定するQ2では、2人はニュータイヤを装着してアタックを行い、ロイック・デュバル(1’41.394)、小暮(1’41.726)が再び1-2位。そして最後のQ3では、ロイックが更にタイムを更新してトップタイム(1’41.214)を叩き出した。小暮も1’41.693のタイムで2番手につけ、NAKAJIMA RACINGが予選1-2位となり、翌日の決勝のフロントローを独占することとなった。

ロイック・デュバル
「2戦連続でポールをゲットできたのはすごく嬉しいです。Q1ではタイヤの内圧にちょっと悩まされましたが、Q3では良いアタックができたと思います。ともかく、僕達のチームは本当にマシンの仕上がりが良く、今日の予選では他マシンに対してコンマ8秒以上もの差をつけることができました。明日の決勝はドライコンディションとなりそうですし、良いスタートをきって、あとは優勝を目指してベストを尽くすのみ!ガンバリマス!」



翌12日(日)、朝から鈴鹿は晴れ、9:25からフリー走行は気温28℃(路面温度41℃)のドライコンディションのもとで行われた。ロイック・デュバルは決勝用のマシンセッティングを、コンビを組んで4年目の田中エンジニアと煮詰め、43周で争われる決勝を待った。


やがて、14:30の決勝スタート時間を迎えた。気温は30℃(路面温度44℃)、開幕戦以来のドライコンディションでのレースとなった。
ポールポジションに就いたロイック・デュバルだったがスタートに失敗。チームメイト小暮の先行を許し、32号車、31号車の順で2台のNAKAJIMAマシンが1コーナーに飛び込んだ! 2台はその順位をキープし、速いペースで3位以下を引き離しながら周回を重ねて行く。一方、違反スタートによりぺナルティを受けたマシンが何と5台もあったため、後方ではレース序盤から順位に大きな入れ替わりがあったものの、トップの小暮-デュバルの1-2体制に変化はなかった。
そして25周目、ロイックは予定のピットイン。タイヤ4本交換、給油を行い、コースへ復帰した。しかし、レースをリードする32号車も素早いピット作業でコースへ戻り、レース後半に向けても32-31号車のオーダーでレースをリードして行った。ところが、何と34周目に小暮車にギアが4速でスタックしてしまうトラブルが発生。これにより35周目のバックストレートでロイック・デュバルが小暮を交わしてトップに躍り出た! そこから残り10周を快調なペースで走行したデュバルがトップでチェッカーフラッグを受け、2戦連続となるポールto ウィンの快挙を成し遂げた。この勝利で、ロイックはシリーズランキングでも首位(37ポイント)に立った。

ロイック・デュバル
「スタートに失敗したためにポジションは1つ落ち、後方からは好スタートを決めたブノワ(LAWSON TEAM IMPUL 2号車)に迫られ、がっかりしてレースを始めました。それに5-6ラップでひどいオーバーステアに悩まされました。無線で空気圧の調整をピットに頼んでタイヤを用意してもらったので、ピット作業を終えてからはマシンはドライビングしやすくなりました。今日の結果は嬉しいですが、コグレの方にトラブルが出てしまい、今日僕が優勝できたのは申し訳ない気持ちです。好スタートを決めて、僕より速かった彼が勝ってもおかしくないレースだったのですから。でも、彼は2位でレースを終えて僕達が1-2でフィニッシュできたので良かったです。とは言え、他のチームも強いので残りのレースも気を抜かず、しっかり戦っていかねばなりませんね。応援をどうぞ宜しくお願いします!」

次回のフォーミュラ・ニッポン第6戦は8月8日‐9日、ツインリンクもてぎにて開催される。

Photos by T.Moriyama